デジタルの荷物を抱えている人はいないだろうか?Appleはそういう人をもう一度、手助けしたいと考えている。
Appleの「iTunes Match」サービスが米国時間11月14日、米国において「iTunes 10.5.1」で利用できるようになった。年間24.99ドルの同サービスは、時間がたつにつれてユーザーが直面する問題に対処する。つまり、ユーザーが自分の音楽を聴く方法が多様化するように音楽ライブラリも拡大し続けるが、その楽曲ライブラリはどこに保存し、安全に管理するかという厄介な問題だ。
「Spotify」や「Rdio」などのストリーミング音楽サービスは、ライブラリと購入モードを脇に追いやり、その代わりに月額制の有料サブスクリプションを提供することで、この問題を解決してきた。その結果として、2つの課題に対処できるようになった。まず、ユーザーはコンテンツに関して、自分が何を持っていて何を持っていないのか心配する必要がなくなった。また、自分が好きなものをストリーミングできるため、デバイスやストレージの縛りを受けなくなった。
しかし、そうした製品は一部のiTunesユーザーが抱えている類の「荷物」には対処していない。それは、合法的に購入した楽曲や、友人から手に入れた音楽、あるいはPtoPサービスから入手した音楽など、Gバイト単位の巨大な音楽データという場合もあるだろう。それらの楽曲がサブスクリプションサービスのコレクションに含まれていなければ、残念ながらこれまでのように楽曲をマシン上に保存しなければならない。楽曲ライブラリ(とその後のデジタルの荷物)をこの先ずっと、コンピュータからコンピュータへと移していく必要もある。
その問題をさらに複雑にしているのは、iTunesと連携するApple自身のデバイスラインアップにそれぞれ異なる規則が適用されるということだ。コンピュータは大容量のストレージと、同様に大規模な音楽ライブラリを管理するための大画面を備えている。その1つ下に位置するのは、「iPhone」「iPod touch」「iPad」などの「iOS」デバイスだ。コンピュータに比べるとストレージ容量はかなり少ないが、外で音楽を聴くことができ、その携帯性を考えれば、コンピュータを超える重要性はないにせよ、同程度に重要ではある。最後は「Apple TV」だ。Apple TVは映画やテレビ番組などに関して「iTunes Store」との導管の役割を果たす99ドルの小型ボックスだが、これまでのところ音楽の機能については主にネットワークに接続された音楽ライブラリとストリーミングラジオ局に依存している。これらすべてのデバイス間で単一のライブラリを維持することは不可能ではないが、さまざまな困難があるかもしれない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」