Coldplayと歌手のTom Waitsは先々週、音楽サブスクリプションサービスへの不信任票を投じた。少なくとも報道陣は、最新アルバムをSpotifyやRhapsody、Rdio、MOGといった企業から配信しないという彼らの決定をそう解釈している。
米CNETは米国時間10月26日、いくつかのサブスクリプションサービスで少なくとも一部の作品の提供を取りやめたAdeleやPrinceといったほかの人気アーティストに、ColdplayとWaitsが追随すると報じた。ColdplayとWaitsのマネジメントはインタビューの依頼に応じなかった。そのため、なぜサブスクリプションサービスを冷遇するのか確実なことは分からないが、何人かのアナリストや報道機関は、その理由について疑いの余地はほとんどないという。
批評家は、サブスクリプションサービスがアーティストに対して支払う金額が少なすぎると述べている。また、比較的売り上げの少ないこれらのサービスが、Appleの「iTunes」など、より利益の上がる販売経路からの売り上げを奪ってしまうという懸念もあるという。Coldplayの最新アルバム「Mylo Xyloto」はiTunesとAmazonでダウンロード提供されており、各曲のミュージックビデオをYouTubeで視聴することも可能だ。
ColdplayはファンがダウンロードやCDにお金を払うようにしむけているようだとBillboardのGlenn Peoples氏は書いている。「Coldplayは、アルバムをオンデマンドサービスから遠ざけることで、ファンに無料で楽曲を聴かせるのではなく、確実に購入(または入手するための別の方法を発見)させようにしている」(Peoples氏)
SpotifyやRdio、MOGは、大量の楽曲へのアクセスに月額料金を設定しているが、一部の楽曲は無料で提供している。
雑誌Rolling Stoneは、各タイプの販売方法からアーティストが得られる金額を比較しようと試みた。Rolling Stoneによれば、ある楽曲が60回再生されるごとに19セントが支払われる可能性があるという。同誌は、ライセンス取引がアーティストごと、サブスクリプションサービスごとに変わると注意を促している。iTunesで1.29ドルの楽曲がダウンロードされた場合の支払いについては、もっと簡単に金額を示せる。レーベルが60セント、Appleが40セントを受け取り、アーティストが手にするのは20セント、作曲者は9セントだ。
ストリーミングサービスがアーティストにとってもうからないという認識は以前からあったが、その認識はストリーミングサービス分野の企業を悩ませ続けている。知名度の高いColdplayとのきずなが切れてしまったこともプラスにはならないだろう。
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