サンフランシスコ発--Sean Parker氏が音楽業界の大改革に関心を抱いていることは、言ってみれば、Napsterの共同創設者だった初期の時代からよく知られている。現在、同氏のこの分野における取り組みはSpotifyに向けられている。
Parker氏は米国時間10月17日午後、Web 2.0 Summitでの講演で、「レコード業界の力学の特徴だったこれらの歴史的な制約は、もはや意味をなさない」と述べた。
Parker氏はSpotifyについて、「音楽共有を可能にする、摩擦のない重層的なサービスという夢」を具現化したものなので、同氏がNapsterで始めたことを「成就させる試み」だと説明した。
Parker氏は、「皆が次代の音楽業界のあるべき姿を考え出そうとしている。デジタル配信へ移行するにあたって、われわれが解決しなければならないことはたくさんある」と認めた。
物理的な世界だと、製造できるCDの枚数と陳列スペースに制約がある、とParker氏は説明した。1つの市場あたりのラジオ局の数も限られているため、新しいアーティストのプロモーションに割くことのできる余地はもっと少ない。
ラジオ局からMTVまで、Parker氏が言うところの「従来の音楽の門番」は「一般の人々のニーズに最も合致する音楽を選んでおらず」、オンラインのソーシャルな世界に取って代わられた、と同氏は話を続けた。
Parker氏は、「Spotifyの究極の夢はFacebookとSpotifyを統合し、バイラル配信を解き放てるようにすることだ」と述べ、今日販売される音楽の媒体のうち、CDが占める割合は半分以下だと主張した。
話題は、Parker氏の時間的および金銭的な投資先のうち最も有名なものの1つであるFacebookに戻り、同氏はFacebookについて好意的な意見を多く述べたが、ユーザーが処理しなければならない「情報が過多になっている」問題があることも認めた。
Parker氏は「気味の悪いことには、良いものと悪いものの2種類がある」と述べ、「今日は気味悪いことでも、明日になれば必要なことになるかもしれない」という考えを提示した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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