インターネットを通じてユーザーの携帯電話やPC、デジタル音楽プレーヤーに楽曲をストリーミングするこれらのサービスに勢いがついてからはまだ日が浅く、2010年からのことだ。ストリーミングサービスの勢いはSpotifyが生み出した話題によるところが大きい。Spotifyは欧州の音楽リスナーをたちまち魅了したが、米国では数年にわたって音楽ライセンスの取得に失敗し、2011年7月にようやく米国でのサービス提供を開始した。
「アーティストはSpotifyから相当な売り上げを得ることが可能だ。実際に大きな金額を手にしている。われわれが成長するにつれ、これらの売上高も自然と伸びるだろう」。Spotifyは声明でこう述べている。
Rolling Stoneの同じ記事で、Nine Inch NailsとNo Doubtのマネージャーを務めるJim Guerinot氏は、サブスクリプションサービスに明るい未来がある可能性を示唆した。「それは大きな金額だろうか。その可能性はあると思う」(Guerinot氏)
Spotifyはかつて、音楽の売り上げに対する脅威と考えられていた。批評家は、Spotifyが無料で提供する音楽の量によって、ダウンロードやCDの売り上げが減少すると主張した。レーベルは、無料サービスのユーザーをサブスクリプションプランのユーザーへと変えるSpotifyの能力に不満を示していた。これがSpotifyの米国進出を遅らせたが、同社は、無料で提供する楽曲の量を著しく制限することに同意した。
レーベルは今、Spotifyやその他のサブスクリプションサービスを強く支持している。音楽業界の情報筋が筆者に語ったところによると、レーベルはある重要な理由から、売り上げの食い合いの状況はないと見ているという。その理由とは、ダウンロードで購入する人々と、サブスクリプションサービスで音楽を聴いている人々は、顧客として大きく異なるというものだ。
一般的に、CDやダウンロードで楽曲を購入する人々は自由に使える金が多く、やや年齢が高い。サブスクリプションサービスの顧客は10代または20代前半の可能性が高い。その中には、過去に違法のファイル共有サイトから音楽を入手していた人も含まれているかもしれない。
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