Amazon.comは、電子書籍の貸出をめぐり競合各社をいら立たせるに違いない興味深い展開として、「Kindle Owners' Lending Library」を公開した。これは「Amazon Prime」会員が電子書籍を月に1冊無料で借りられるサービスで、返却期限は設けられていない。
Amazonは、この新しいプログラムで提供する書籍の数について具体的な数字を示さなかったが、「5000冊を超える」と述べており、この中には「The New York Timesが選ぶ新旧ベストセラー100冊」が含まれるという。驚くことではないが、米CNETではAmazonが発行した電子書籍も数多く含まれていることを確認した。
Amazon Prime会員は年会費が79ドルで、Amazonの動画サービス「Prime Instant Videos」にも無料でアクセスできる。電子書籍の無料貸出サービスを追加することによって訴求効果が高まるのは確実で、199ドルの「Kindle Fire」がさらに魅力的に映る。この新しい貸出プログラムは電子書籍専用端末のKindleでも利用できるが、「iPad」や「Android」搭載タブレットおよびスマートフォンなど他の端末で動作するKindleアプリケーションには対応しない。
皮肉なことに、AmazonがいずれPrime会員への登録を条件にハードウェア(Kindle)を無料で提供するだろうと予想した人は多いが、Prime会員向けに電子書籍を無料で提供すると考えた人はほとんどいなかった。
他のKindle書籍の場合と同様、借りた書籍への書き込みや強調表示、ブックマークは保存され、「書籍を購入するか再度借りた場合にはそれらが表示される」と、Amazonは述べている。借りられる書籍は1度に1冊で、新しい書籍を借りたい場合はそれまで借りていた書籍を端末から「返却」すればよい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」