ヤフーとセゾンが業務提携--O2O市場の拡大見込む

 ヤフーとクレディセゾンは11月1日、両社の顧客利便性の向上を目的に業務提携したことを発表した。11月から順次さまざまな施策を実施していく。

 まず11月8日から、セゾン・UCカード会員専用のサービス「ネットアンサー・アットユーネット」のIDと、Yahoo! JAPAN IDを連携する。セゾンカードとUCカードの会員は、クレディセゾンの「Yahoo!ポイント クラブ」に登録することで、クレディセゾンの「永久不滅ポイント」を「Yahoo!ポイント」に自動交換できるようになる。

 また、Yahoo! JAPANのサービス利用に応じて特典を付与する優良顧客向けプログラム「スタークラブ」で、セゾンカードとUCカードの請求額が、ランクを設定する際の金額として加算される。利用者はスタークラブのランクアップが容易になり、優遇や特典が受けやすくなる。

 さらに2012年1月には、ヤフーのジオサービス「Yahoo!ロコ」との連携を開始。西友やヤマダ電機など、クレディセゾン提携店の割引情報や特典情報をYahoo!ロコに掲載していく。

  • 左から、クレディセゾン代表取締役社長の林野宏氏、ヤフー取締役COOの喜多埜裕明氏

  • ヤフーがこれまで実施してきたアライアンス

  • 両社の顧客を連携して市場拡大を狙う

 ヤフー取締役COOの喜多埜裕明氏は、日本におけるネット利用者が約9500万人におよぶことから、オンラインとオフライン(実店舗)の購買行動が連携する「Online to Offline(O2O)」市場のさらなる拡大が見込まれると説明。約3580万人のセゾンカード・UCカード会員と、Yahoo! JAPANのサービスを結びつけることで、両社の顧客に付加価値を提供していきたいとした。

 続いてクレディセゾン代表取締役社長の林野宏氏は「貸金業法や割賦販売法、過払い金の返還問題などでカード業界は大変厳しい状態になっているが、条件が厳しくても(各社)同じですから、私どもとしては勝ち抜いていこうと。その中の一環としてネットの取り組みも行っている」とコメント。今回の提携を通じて相乗効果を狙いたいとした。

 将来的にはセゾンカウンターを活用したネットとリアルの相互送客サービスを提供する。全国の提携先店舗内に設置している138箇所のセゾンカウンターで、Yahoo!ロコで得た特典を提供するほか、セゾンカウンターではYahoo! JAPANのサービスを紹介していくとしている。

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