ヤフーは10月21日、2012年3月期第2四半期(2011年7~9月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比3.7%増の737億6200万円、営業利益は同5.5%増の405億6000万円、経常利益は同6.4%増の410億1100万円、純利益は同13.2%増の242億6500万円となった。期初に東日本大震災の影響を受けたものの、リスティング広告やゲーム関連サービスの売上増加や、情報掲載サービスの伸びが寄与したことで増収増益となった。
メディア事業では、ファッションや人材サービス企業による出稿が増えたことで、リスティング広告の売上が増加した。またディスプレイ広告は、不動産関連や食品関連、放送関連企業からの出稿の伸びが顕著になるとともに、自動車業界からの出稿も徐々に回復したことで増収となった。メディア事業の売上高は前年同期比2.2%増の270億円で、全売上高の36.7%を占めてた。
BS(ビジネスソリューション)事業でも、リスティング広告の売上が増加した。また情報掲載サービスにおいて、「Yahoo!リクナビ」や「Yahoo!不動産」の情報掲載が増加したほか、データセンター関連ではIDCフロンティアのクラウドサービス「NOAHプラットフォームサービス」の売上が増加した。
コンシューマ事業では、「Yahoo! Mobage(ヤフーモバゲー)」や「戦国IXA」など、ゲーム関連サービスの売上が大きく伸びた。また、スマートフォンを含むモバイル経由での「Yahoo!ショッピング」と「Yahoo!オークション」の取扱高が大幅に伸び、コマース全体の取扱高が増加した。特にYahoo!ショッピングでは、「Yahoo!ポイント」と連携したさまざまな販促企画を展開したことで、モバイル経由の取扱高が前年同期比で約2倍となっている。
そのほか主なトピックとして、地域情報サービス「Yahoo! ロコ」を利用した店舗の集客支援を目的にジェーシービーとの提携を発表したほか、ソフトバンクモバイルとAndroidスマートフォン「Yahoo! Phone」を発売。iPhone版Yahoo! JAPANアプリのリニューアルや「Yahoo! ロコ地図」の刷新など、スマートフォン対応も推進した。
2012年3月期第3四半期(2011年10~12月)は、広告やショッピング、ゲームを中心とするデジタルコンテンツの販売により、751~790億円の売上高を目指す。「いつもやっていることを粛々とやっていくということだが、この四半期については特に年末商戦の時期なので、よりEコマース関係に力を入れていきたい」(ヤフー代表取締役社長の井上雅博氏)。また、同期中に検索連動型広告配信システムの切り替えを行う予定だ。
マイクロソフトが米ヤフーの買収を検討していると報じられていることについては、「特に進展がないので新しく申し上げられることはない」(井上氏)とした。
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