Mozilla Foundationは、Googleからの収入を基盤とする、同社の検索収入源を多様化させたいと考えている。一方Microsoftは、検索エンジン「Bing」の市場シェアを広げたいと考えている。それならば、双方に変化をもたらす可能性のある、何らかの統合を行えばいい。
Microsoftは短いブログ投稿の中で、Mozillaと共同で「Firefox with Bing」を公開したことを発表した。このバージョンのFirefoxは、簡単に言えばBingをデフォルトの検索エンジンとしたもので、ユーザーは何も変更せずにMicrosoftの検索エンジンを使えるようになる。
この取り組みは、MozillaとMicrosoftが目指すところに意味のある変化をもたらすのだろうか。それは不透明ではあるものの、Firefox with Bingが少なくとも悪い結果をもたらすものではないということは確かだ。
留意すべきは、Firefox with Bingの公開が、MozillaとGoogleとの検索契約が期限切れになるわずか数週間前である点だ。
Mozillaの2010年の利益は2170万ドルで、2009年の2650万ドルから減少した。Mozillaの年次報告書によれば、2010年の収入と寄付金の合計額は1億2320万ドルで、2009年の1億430万ドルから増加しているという。その収入のほとんどは、検索契約から得られたものだ。
Mozillaは年次報告書のよくある質問の中で、「Mozillaにとって検索プロバイダーとのパートナー契約は、当面は安定した収入源になると確信しています」と述べている。Mozillaは、Bing、米Yahoo、Yandex、Amazon、Ebayなどとの検索契約についても大きく宣伝しているが、ほとんどのユーザーはGoogleを使用しているのが現実だ。MicrosoftのBingはFirefoxとのパートナー契約によって、そうした平衡状態を多少変化させようとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス