iOS 5には、カメラアプリに要望があった機能がいくつか追加されており、コンパクトカメラのようになっている。ロック画面には直接カメラを起動できるショートカットボタンが追加され、ロックコードの入力を迂回できるようになった。ホームボタンをダブルタップするだけで、基本的な音楽の操作ボタン(従来どおり)の他に、画面右下にカメラのアイコンが表示される。また、写真の撮影に音量ボタンを使えるようになった。写真はカメラロールに保存されるが、セキュリティのため(アクセスコードを入力していない場合)、その場で撮影した写真の削除しかできないようになっている(これによって、見られたくないユーザーにiPhoneの写真を見られるのを避けることができる)。
動画撮影機能も強化され、1080pのHD映像クリップを30フレーム毎秒で撮影できるようになり、手ぶれ防止機能も追加された。動画は今回もシャープで動きもなめらかであり、音声もスクリーンの動きに合っている。
iOS 5は2010年6月に行われたiOS 4ほど劇的なアップグレードではないが、長い間待ち望まれていた、刺激的な機能強化を提供している。一部は目立たないもので、ユーザー体験を向上させるだけのものだが、iPhoneの使い方を大きく変えるものもある。このアップデートの全体的な分析については、iOS 5のレビュー記事(英文記事)を読んで欲しい。
通知センター: ユーザーの作業を妨げてしまうポップアップメニューの代わりに導入された新しい通知センターでは、メッセージ、不在着信、アプリのアップデート、株価情報、天気情報を1カ所で見られるようになった。通知センターにアクセスするには、画面の上端から下に向けて指をスワイプすればいい。通知はロック画面にも表示される。各通知からは関連する機能に直接ジャンプでき、各項目の横にある小さな「×」をタップすれば、その項目を削除できる。この機能はオリジナルなものとは言えないが(プルダウンメニューは以前からAndroidの特徴的な機能だった)、iOS 5ですべての通知を一カ所で見られるようになったのは、確かに歓迎できる。
Newsstand: このアプリは、購読している雑誌を一カ所にまとめたものだ。コンセプトはiBooksに似ており、図書館の雑誌コーナーのように見えるアイコンまで似ている。App Storeの新しいチャンネルから出版物を購読すると、新しい号がバックグラウンドで配信されるようになるため、出版時に手動で入手する必要が省ける。
Twitter: ありがたいことに、ユーザーは写真ギャラリーやカメラアプリを離れることなく、Twitterに写真を投稿することができる。写真を撮って、iPhoneのTwitterアプリに切り替え、それから写真を投稿するという必要がなくなったことを考えると、この変更はよいことだ。また、場所情報の付加、Twitterと連絡先リストの同期、YouTube、Safari、マップからの直接ツイートも可能になった。
Safari: このAppleのウェブブラウザのモバイル版には、2010年のWWDCで発表されたリーダー機能が付いている。リーダーは様々なウェブサイトの複雑なレイアウトを処理するのではなく、複数ページの記事をRSS的な見せ方に要約し、その際広告は外すが、写真は残すようになっている。テキストサイズを変更することや、Safariのページのテキスト全体を連絡先に電子メールで送ることもできる(iOS 4では、リンクを送ることしかできなかった)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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