Microsoftは米国時間10月20日、2012会計年度第1四半期(2011年9月30日締め)の決算を発表した。売り上げは前年同期比7%増の173億7000万ドル、営業利益は同1%増の72億ドルだった。1株あたりの利益は前年同期比で10%増加し68セントとなった。Thomson Financialによると、アナリストの予想は売り上げを173億ドル、1株あたりの利益を68セントと見込んでいたという。
Microsoftにとって最大の課題は、依然としてPCの売り上げが停滞していることにある。同社は第1四半期におけるPC市場の成長率が1~3%だったと見積もっている。PCの需要が減速すれば「Windows」の成長も鈍化する。第1四半期におけるWindows and Windows Live Divisionの売り上げは前年同期比2%増の49億ドル、営業利益は同1%減の33億ドルだった。
Microsoftのその他の主要事業である生産性スイート「Office」は、引き続き好調に推移した。売り上げは着実に伸びたが、「Office 2010」が一般発売されたのは2010年6月だったため、前年同期と比べるのは酷だろう。それでも、Microsoft Business Divisionの売り上げは前年同期比で8%増加して56億ドルとなった。さらに、顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを扱う同社の「Dynamics」事業は、前年同期比で17%増加した。Officeグループの営業利益は前年同期比6%増の37億ドルだった。
第1四半期決算では、サーバソフトウェア製品の売り上げにも支えられた。Server and Tools部門は引き続き好調で、売り上げはWindows部門に迫っている。第1四半期において、サーバ部門の売り上げは前年同期比10%増の43億ドル、営業利益は同4%増の16億ドルとなった。
第1四半期には「Xbox」事業も明るい材料を提供した。Microsoftは同四半期に人気ゲームの最新版「Gears of War 3」を発売し、販売本数は発売後1週間で300万本を突破した。これによってEntertainment and Devices Divisionの売り上げが押し上げられ、前年同期比9%増の20億ドルとなった。同部門の営業利益は前年同期比9%減の3億5200万ドルだった。
Microsoftのウェブ検索事業「Bing」を含むOnline Services Divisionは、圧倒的にリードしているGoogleの市場シェアを侵食しつつあるものの、赤字が続いている。同部門の営業損失は4億9400万ドルとなったが、前年同期の営業損失5億5800万ドルに比べると赤字幅は縮小した。同部門の売り上げは前年同期比19%増の6億2500万ドルだった。
Microsoftは引き続き多額の現金を得ている。第1四半期には27億ドルの株主還元を行ったが、現金保有高は6月30日の時点から約50億ドル増加し、574億ドルとなった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのBioSHADOWが誘う
心地良い室内空間のつくりかた