Microsoftとサムスン電子は米国時間9月28日、両社の特許ポートフォリオについてクロスライセンス契約を結んだことを発表した。両社はこれにより、多くのテクノロジ企業を悩ませている訴訟リスクを回避できる。
この契約のもとでサムスン電子は「Android」ベースのタブレットおよび携帯端末で使用している技術について、Microsoftに特許使用料を支払うことで合意した。加えて、両社が協力して「Windows Phone」搭載機の開発と販売を推し進めることでも合意している。
今回の契約は、弁護士を対抗手段として使うことが好まれる業界において、妥協が成立した珍しい例と言える。この数年間、Microsoftは、あらゆる種類のスマートフォン技術を使用している電子機器メーカーとライセンス契約を結ぶことに積極的で、HTCとも同様の契約を交わしている。
おそらく、同様に重要なのは、販売と開発における支援を提供するための合意であろう。サムスン電子は早くからWindows Phoneプラットフォームを支持していたものの、同社のリソースの大半はGoogleのAndroidソフトウェアに向けられていた。Androidで動作する「Galaxy S II」は、同社のフラッグシップモデルとして広く認められている。
サムスン電子は先頃、中堅市場向けのWindows Phone「Omnia W」発表したが、これは同社の端末としては初めて、Windows Phone 7のアップデート版「Mango」を搭載している。
通信事業者がWindows Phoneの販売支援に本腰を入れていない状況では、Microsoftはできるかぎり多くの支持者を獲得する必要がある。
「Microsoftとサムスン電子はWindows Phoneに急成長のチャンスがあると考えており、成長を実現するための投資を続けている」と、MicrosoftでWindows Phone部門のプレジデントを務めるAndy Lees氏は声明の中で述べている。
一方のサムスン電子は、Appleとの法廷闘争において世界中で複数の訴訟に対処しているため、これ以上法廷闘争を抱える余裕はほとんどない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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