S・ジョブズ氏から学んだこと--G・カワサキ氏が得た12の教訓

Guy Kawasaki (Special to CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2011年10月17日 07時30分
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 多くの人が、Steve Jobs氏から学べることについて説明してきた。しかし、それらの人々のうち、実際にAppleに在籍し、同氏とともに働くことがどういうことなのか直接に経験した人はほとんどいない。筆者は1つの教訓も失われたり、忘れ去られたりしてほしくはない。そこで、筆者がJobs氏から学んだ教訓から、最も重要な12個を以下に紹介する。

1. 専門家は何も分かっていない

Guy Kawasaki氏。
Guy Kawasaki氏。

 専門家、すなわちジャーナリストやアナリスト、コンサルタント、銀行家、権威者たちは自分では何も「なし得ない」ので、「アドバイス」をする。専門家は製品の欠点を指摘することはできるが、偉大な製品を作り出すことはできない。専門家は何かを売る方法について語ることはできても、自分自身でそれを売ることはできない。専門家は素晴らしいチームの作り方を説明することはできるが、自分たちが管理できているのは秘書1人だけだ。例えば、1980年代中ごろ、専門家は、「Macintosh」の2つの最大の欠点はデイジーホイールプリンタのドライバと「Lotus 1-2-3」がないことだと指摘した。別の専門家からは、Compaqを買収しろという貴重なアドバイスをいただいた。専門家の意見には耳を傾けよう。だが、それを常に聞き入れてはいけない。

2. 顧客は自分のニーズを伝えることができない

 「Appleの市場調査」というのは矛盾した表現だ。Appleのフォーカスグループは、Steveの左脳に話しかける右脳だった。顧客に何を求めているか尋ねても、「よりよく、より速く、より安いもの」と答えるだろう。それは同じものを改良しただけであり、革命的な変化ではない。顧客は、自分たちがすでに使っているものの観点からしか望むことを説明できない。Macintoshが発売された当時、人々が欲したのはよりよく、より速く、より安い「MS-DOS」マシンだった。テクノロジ分野の新興企業にとって、市場の掘り出し方として最も大きな可能性があるのは、自分が使いたいと思うような製品を作ることだ。SteveとWozはまさにそれをやった。

3. 次のカーブまで飛ぶ

 同じものの改良を超えたところに、大きな勝利がある。最高のデイジーホイールプリンタ企業は、新しいフォントをより多くのサイズで発表していた。Appleはその次のカーブであるレーザー印刷を導入した。採氷者と製氷工場、冷蔵庫メーカーを考えてみてほしい。これらはIce 1.0、Ice 2.0、Ice 3.0だ。あなたなら、冬場の凍った池に今でも採氷しに行くだろうか。

4. 大きな試練が最高の仕事を生む

 筆者は自分や自分の仕事について、Steveにけなされることをおそれていた。公の場で、それをされることにおびえていた。この恐怖心は大きな試練だった。IBMやその後のMicrosoftとの競争は大きな試練だった。世界を変えることは大きな試練だった。筆者、そして先輩や後輩のApple従業員たちは最高の仕事をした。なぜなら、そうした大きな試練を乗り越えるためには、最高の仕事をするしかなかったからだ。

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