Appleは米国時間10月5日、同社の共同創設者兼会長であるSteve Jobs氏が死亡したと発表した。享年56歳だった。
Appleは声明中で、「Steveの聡明さと情熱、エネルギーは、われわれ全員の生活を豊かにし、向上させた無数の革新の源だった。Steveのおかげで、世界は計り知れないほど豊かになった」と述べた。
Jobs氏は2004年8月に珍しい種類の膵臓癌の手術を受け、その7年後にはさまざまな健康問題に苦しめられた。Appleは2011年1月、Jobs氏が無期限の医療休暇に入ることを発表した。さらに8月下旬、Jobs氏は最高経営責任者(CEO)の職を辞任した。
Jobs氏はその前の2009年4月にとった6カ月間の医療休暇中、肝臓移植手術を受けた。その後、職務に復帰して1年半を過ごしたが、やがて健康状態の悪化によって多くの時間仕事から離れることを余儀なくされた。同氏は2011年8月、同社従業員に対して、「わたしは常々、AppleのCEOとしての職務や期待に応えることができなくなる日が来たら、最初に皆さんにお知らせすると話してきた。残念ながら、その日が来てしまった」と述べた。
米国の歴史上で最も伝説的なビジネスマンの1人であるJobs氏は、テクノロジに関わった35年間で、3つの異なる業界に革命を起こした。
パーソナルコンピューティングは、1977年の「Apple II」のローンチによって生まれた。2000年代初頭には「iPod」と「iTunes」によって、音楽のデジタルデータを合法的に扱うことがメインストリームにもたらされた。携帯電話は、2007年に「iPhone」が登場したことで一変した。 Jobs氏はそれら3つの分野すべての発展に貢献し、その片手間でCG映画制作技術の革新に取り組む時間も見つけ出した。
2010年の「iPad」の発明は、Jobs氏のテクノロジストとしてのキャリアの頂点だった。iPadは、競合他社が競って同じものを作ろうとしているタッチスクリーン式タブレットコンピュータだ。タッチスクリーン式iPodとスレートコンピュータのコンセプトを融合させたこの10インチのモバイルデバイスは、よりパーソナルなコンピューティングデバイスを求める同氏のビジョンだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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