どうしようもなく最悪の事態をなんとかしようと頑張っているのに、肩に力が入りすぎて物事が空回りする。そんな経験は誰しも一度はあるだろう。しかし、その最悪の事態が実はそれほど最悪ではないとしたら、どれほど気が楽になることか。
本書では、自分自身の心のあり方や行動について、ネガティブなことをむりやりポジティブに変換して捉え直すのではなく、あるがままを受け入れ自分の気持ちを認めた上で、次をどうするのか、強い心、強い自分になるためにはどうするのか、具体的な行動を示していく。ポジティブシンキングと聞いて、おそらく思い浮かべるであろう、悪いことでもなんでもポジティブに考える方法とは異なる。
特徴的なのは、夢中になれるものを探そうとアドバイスしつつ、過度に夢中になりすぎるなと釘をさし、健康に気を遣うことを勧めながら、怪しげな健康法にいれあげないようにと言う点だ。何事もバランスが大切で、過ぎたるはなお及ばざるが如しといったアドバイスを同時にしている。
常にバランスの取れた精神でいるのはなかなか難しいように思えるが、本書をガイド的に使うといいかもしれない。携書という持ち運びしやすいサイズなので、枕元に置いておくのもいいだろう。
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