ネットがあれば、いつでもどこでも簡単に調べ物ができて便利だ。しかし、本当に役立つ情報を調べるにはネット上での検索「だけ」では十分ではない。本書は、テレビ番組のリサーチャーという仕事をしている著者が、「調べる力」を高めるためのテクニックを公開している。
著者によれば、情報収集の際には「情報を取り込む順番が大切」だという。信頼できる情報を集めることが最優先の調べ物で、最初にWikipediaに頼るのはお勧めできない。誰でも編集できる代わりに、誰が書いたか特定できないからだ。それを疑問に思わないのなら、本書で調べ物の基本を確認した方が良いだろう。さらに重要なのが「出典」と「原典」であり、「情報を扱うプロの三原則」の筆頭に挙げられている。
もちろんネットも調べ物には欠かせない。著者は「検索テクニックが増える方法」として「好きな人について調べる」と述べている。好きなことにかけるパワーなら誰しも持っているだろうから、かなり身近で実践しやすい方法だ。さらに、本書の構成全体が情報の整理の仕方、見せ方の参考になる。特に著者が力をいれたという脚注にも要注目だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」