自動車大手のFordとトヨタ自動車は、ハイブリッド技術をより広い範囲の車両に適用することを目的に、小型トラックおよびSUV向けのハイブリッドパワートレイン(動力伝達機構)を共同開発する予定である。
両社は米国時間8月22日、この提携を発表し、2010年代後半に後輪駆動車向けの新しいハイブリッドアーキテクチャを提供するための「対等なパートナー」としての共同開発であると述べた。両社はともに、自社のトラックやSUVにそのハイブリッドシステムを搭載する予定である。
また、トヨタとFordは、車載テレマティクスにも共同で取り組む予定だが、こちらは安全性と通信を目的とした規格と技術に主眼を置く予定である。両社は今後も、それぞれ独立してテレマティクス製品の開発を続ける。
ともに低燃費性において業界をリードする両社の提携は、SUVや小型トラックにおけるハイブリッドパワートレインの採用を加速化し、開発コストを分担することを目的にしている。Fordの最高経営責任者(CEO)を務めるAlan Mulally氏は声明で、「これは、エネルギー独立性および環境的持続可能性という世界規模の大きな課題に対処するために必要な共同作業である」と述べた。
自動車を動かすための電池駆動の電気モーターとガソリンエンジンの両方を使用するハイブリッドパワートレインは、新しい燃費規格を満たすために自動車メーカーが使用すると考えられている技術の1つである。自動車メーカーはその他に、内燃エンジンの効率を改善し、アイドリング時に自動車を小さな電池で駆動するスタートストップ技術を利用するとも考えられている。
Fordのグローバル製品開発担当グループバイスプレジデントを務めるDerrick Kuzak氏はAssociated Pressに対し、ハイブリッドシステムの開発には2年か3年かかるだろうと述べた。
トヨタは1997年、同社の第1世代のハイブリッドカーである「プリウス」を発売し、現在までに330万台のハイブリッドカーを販売している。FordのハイブリッドSUV「Escape」が発売されたのは7年前で、これが同社初のハイブリッドカーだった。これに続いて発売された、前輪駆動ハイブリッドシステムを搭載したセダン「Ford Fusion」はかなりの販売台数を達成している。
22日に発表されたのは、Fordとトヨタの間の覚書である。正式な提携は2012年に締結される予定で、それによって、両社がどのように共同開発を進めるかが定められる予定であるとFord関係者は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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