独シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州のデータ保護委員会事務局(ULD)が8月19日、同州政府に対しFacebookの「いいね」ボタンなどに代表される同社提供のソーシャルプラグインを撤去するよう求める声明文を発表した。
ULDは、同機関が行った調査の結果、Facebookのソーシャルプラグインに独テレメディア法と連邦データ保護法、同州の関連法規に違反する挙動があったとしている。Facebookのソーシャルプラグインを使用すると、トラフィックとコンテンツデータが米Facebookに送られ、ウェブ解析データがサイト保有者に返される。facebook.comや同社提供のプラグインを利用した後2年間トレースされると同機関は指摘している。また、Facebookは利用者の解析を行っており、こうしたプロファイル行為はドイツおよびEU(欧州連合)のデータ保護法に違反しているという。
ULDはインターネット利用者に対し、「いいね」ボタンを使わないことやFacebookのアカウント設定を行わないことを推奨している。Facebookは実名の登録を前提としたサービスであり、包括的なプロファイリングを回避するためには同サービスを利用しないことだと指摘している。
こうした指摘に対し、米CNNの報道によるとFacebookは「FacebookがEUのデータ保護規制に違反しているという主張を強く否定する。『いいね(like)』ボタンは、情報共有のあり方を利用者が完全に制御できるため人気を博しているサービスだ」と応じ、ULDの主張を否定している。
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