Adobe Systemsは米国時間8月14日、手動コーディングを学習したくないユーザーに向けたウェブデザインツールへの取り組みを拡大させた。
同社は「Muse」というコードネームの新しいアプリケーションを発表した。Adobeの「AIR」プラットフォームを基に構築されたMuseを利用すれば、ユーザーは同社の「InDesign」や「Illustrator」などのソフトウェアでサイトのモックアップを作るのと同じ感覚で、ウェブサイトを作成し公開できる。これまでは、モックアップを実際のサイトに仕上げるにあたってデザイナーが自らのデザインをコーディング担当の開発者に渡す必要があったが、Adobeはそうしたデザイナーの作業プロセスがMuseによって簡素化されるとしている。
Muse(Adobeによるとベータ段階を終えたときに新しい名称が付けられる予定という)を利用すれば、ユーザーは慣れ親しんだAdobeの創造性に富んだツールセットを使ってウェブサイトをデザインできる。WYSIWYGメニューで、背景やヘッダー、フッター、メニュー、ウェブウィジェットを追加することが可能だ。その後、「Photoshop」を含む同社のほかのソフトウェアを使って、写真や画像などのページ資産が加工できる。その間、サイトを構築しているコードがユーザーの目に触れることは全くない。デザイナーは内蔵の「Webkit」ベースのブラウザでページを読み込むことにより、作成中のデザインがどのように見えるかを確認できる。そのページを送信し、自分のコンピュータにインストールされたブラウザで開くことも可能だ。
Museはスタンドアロンのアプリケーションとして提供されるため、「Dreamweaver」と連携するようには設計されていない。例えば、Dreamweaverのファイルを開くことはできず、Dreamweaver内でMuseのコードを編集する手段も用意されていない。
しかし、Museは任意のHTMLを大量に受け付けたり、「YouTube」動画や「Google Maps」などページに組み込み可能なウェブウィジェットを活用したりできるように構成されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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