ソーシャルネットワークサービス「Google+」は、公開からわずか1カ月強であり、まだテストモードでしか利用できないが、すでに開発者の中には、Google+がいずれライバルのFacebookに肩を並べると確信している人々がいる。
ウェブ開発ツールメーカーのAppceleratorと市場調査会社IDCが共同で行った、モバイル開発者への最新の四半期調査では、「Google+はFacebookに追いつくことができるか」という質問に対して、回答者1621人の3分の2が「はい」と回答した。その理由として、回答者の68%強が、Googleのそのほかの資産(特に検索、YouTube、地図など)が、ソーシャルグラフ分野で優位に立つFacebookに勝つための切り札になることを挙げている。
もちろん、Google+の2000万人というユーザー数はFacebookの7億5000万人にはほど遠い(編集部注:comScoreからは、7月24日にGoogle+のユーザー数が2500万人に達したというデータも米国時間8月2日に発表されている)。Google+は、Googleにとって「プロジェクト」という位置づけのままであり、ユーザー登録は招待制に限られている。テクノロジに敏感な人々が次なる目玉を探し求める中で、そのトラフィックはすでに減少しつつあるのかもしれない。しかし、トップ企業の足下をすくうような破壊的な変化を認識している開発者らは、常に次なるブレークスルーを手に入れることを切望している。この調査は、多くの開発者がGoogle+はそのブレークスルーになり得ると考えていることを示している。
Appceleratorのマーケティング担当バイスプレジデントで、この調査の共同作成者であるScott Schwarzhoff氏は、「開発者は常に、現在の市場における真のニーズや、今後登場してくるものを探し求めている。Google+は、開発者の目を引く興味深い機会をもたらしている」と述べた。
Google+が開発者に対して、作業用のAPIをまだ提供していないことは問題ではない。Appceleratorの調査に回答した開発者はすでに、Google+のためのプログラムを書くことを切望している。
同調査では、回答者の72%が今後12カ月から18カ月以内に、Google+のAPIを使ってプログラミングする予定だと答えた。これは、TwitterのAPIを使用する予定だとした回答者よりもわずか1ポイント少ないだけであり、Facebookと比べてもたった11ポイント少ないだけだ。
まだAPIすら提供していないようなできたばかりのサービスが、これほど熱狂的に迎えられるのはなぜだろうか。回答者は、Google+に関するGoogleのイノベーションについて楽観的であり、その例として、ユーザーが友人を家族や同僚、サッカーチームといった異なるグループに分割し、グループ別にアップデートを投稿できる「Circles」機能を挙げている。さらに、この調査の回答者はモバイルアプリケーションの開発者であり、今後GoogleがGoogle+を自社のモバイルOSである「Android」に組み込んで、Androidデバイス向けプログラムの作成が簡単になると考えている。
Schwarzhoff氏は、モバイルアプリケーションの開発者は主として、Google+のために特別に新しいプログラムを作り出すよりも、既存のアプリケーションにGoogle+機能を追加するだろうと考えている。しかし、そうしたプログラムが利用するCirclesなどの機能は、より的を絞ったアプリケーション利用を実現することにより、カスタマーロイヤルティを向上させるだろうと回答者らは考えている。
「求められているのは、アプリケーションの再利用を促すことだ。それに役立つ機能はどんなものでも高く評価される」(Schwarzhoff氏)
AppceleratorとIDCはこの調査を7月20日から7月22日にかけて実施した。Appceleratorのアプリケーション開発プラットフォーム「Titanium」を使用している2012人の開発者を対象とした。Appceleratorは、回答者の30%はフリーランスの開発者、残りの70%は企業に所属するとしている。回答者の43%が北米、33%が欧州に居住し、残り24%は世界のほかの国々に居住している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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