AppleがHTCを特許侵害で米国際貿易委員会(ITC)に訴えていた件で、ITCは15日、特許2件の侵害を認める仮決定を下した。
HTCの声明によると、ITCの行政法審判官(ALJ)は、2010年3月にAppleが侵害を申し立てた特許10件のうち2件について、HTCがこれを侵害しているとする仮決定を下したという。ITCは今後、この件について最終的な判断を下す。HTCが敗訴した場合、同社製品の米国への輸入が禁止となる恐れもあり、特許1件でもAppleの主張が認められればその可能性が出てくる。
仮決定に対し、HTCは上訴する意向を示した。
「HTCは、最終判断を下すITCの委員に対して上訴し、残る2件の特許に関して積極的に争う方針だ。これは、今回の法廷闘争における多くの段階の1つにすぎない」とHTCの法務顧問Grace Lei氏は述べている。
一方のAppleは、HTCを提訴した際に発表した声明の内容を繰り返した。「競争行為は健全なことだと考えているが、あくまでも対抗企業は独自の技術を生み出すべきであり、われわれから盗み出したりするべきではない」とAppleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏は述べた。
上訴が成功しなかった場合、HTCはAppleと和解しなければならない。敗訴は「Android」OSの支持者全体に打撃を与えることになり、またそれに勢いを得て、Appleがさらなる法的手段に出る可能性もある。
なお、今回Appleの主張が認められた2件の特許とは、「コンピュータの構造上でアクションを実行するためのシステムおよび方式」と「シリアル転送されるデータのためのリアルタイム信号処理システム」に関するものだと、AllThingsDは報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」