KDDIは6月28日、法人向けクラウド事業の新ブランド「KDDI MULTI CLOUD」を発表した。デバイスからネットワーク、データセンター、アプリまでをシームレスに統合するクラウドソリューションを、1000名以下の大企業、中堅企業向けに提供する。
近年、コスト削減や運用管理の軽減を目的としたクラウドサービスが各社から提供されているが、総務省によると86.3%の企業がいまだクラウドサービスを利用していないという。また、そのうちの42.9%が今後も利用する予定はないと回答している。
クラウドサービスは、データセンターやデバイス、ネットワークなど、さまざまなレイヤによって構成されるが、各レイヤごとに契約や接続設定、保守運用が必要になる。これらの煩雑な作業が「クラウドサービスの普及を妨げる要因になっている」と、KDDI 執行役員 ソリューション事業本部長の東海林崇氏は指摘する。
KDDIは現在、レイヤ縦断型でクラウドサービスを提供しているが、今後は同社の保有するネットワークやデバイスを組み合わせることで、各レイヤを“一気通貫”で提供していくという。
東海林氏は「ネットワーク、データセンター、アプリ、デバイスのすべてを簡単に組み合わせられるのはKDDIだけではないか」と語り、シームレスな世界を実現するKDDIのクラウドサービスの総称がKDDI MULTI CLOUDだと説明する。
KDDIでは、中期的な事業戦略として、さまざまな使いかたに対応する「マルチユース」、最適なネットワークを提供する「マルチネットワーク」、あらゆるデバイスに対応する「マルチデバイス」によって、シームレスな世界を実現する「3M戦略」を掲げており、KDDI MULTI CLOUDもこの3M戦略に該当するとした。
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