開発者向けにリリースされたAppleの「iOS 5」ベータ版が1日もたたないうちにジェイルブレイクされた。
iPhone Dev Teamのメンバーが米国時間6月6日夜、iOS 5のベータ版は、iOSブートソフトウェアの脆弱性を利用するエクスプロイト「limera1n」でジェイルブレイク可能であると、Twitterのツイートを通して発表した。
「MuscleNerd」と名乗るiPhone Dev Teamのメンバーは、これによって、Appleの「App Store」で提供されていないアプリケーションのダウンロードを可能とするサードパーティーアプリケーションインストーラ「Cydia」が利用できたと述べている。今回のジェイルブレイクに使用された端末は、iOS 5のベータ版を稼働する第4世代の「iPod touch」。Appleは、6日のWorldwide Developers Conference(WWDC)の基調講演でiOS 5を発表し、開発者向けに同ソフトウェアのベータ版を提供していた。
MuscleNerdは、ジェイルブレイクの証拠として、2枚の写真を投稿している。1枚は、Cydiaのロゴがはっきりと表示されたiPodのホーム画面の写真である。もう1枚はサードパーティの「iSSH」アプリケーションのスクリーンショットで、iPodのファイルシステムにルートアクセスできたことが示されている。
ReadWriteWebが記しているように、このジェイルブレイク方法には制約があり、電話を再起動する度に全プロセスを実行する必要がある。iOSのこれまでのバージョンに対して提供されていたより高度なジェイルブレイク方法にはこの制約がなく、Appleからの次のソフトウェアアップデートを手動で適用するまで有効となる。
Appleは、iOS 5の正式版を2011年秋に一般ユーザー向けにリリースする予定だと述べている。それまでは一部のiOS開発者が同ソフトウェアをテストし、新機能やAPIとアプリケーションの互換性を確認するための期間として、ベータ版が提供されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」