HP、第2四半期決算を発表--アナリスト予想を上回るも、通年見通しは下方修正

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 緒方亮 高森郁哉2011年05月18日 14時14分

 Hewlett-Packard(HP)の2011年第2四半期決算(4月30日締め)では、利益と売り上げが予想をわずかに上回ったが、サービス部門の問題、日本の震災、PCの販売などを理由に、通年の業績見通しは下方修正された。

 HPは米国時間5月17日、2011年第2四半期決算を発表した。非GAAPによる1株あたりの利益は1.24ドルで、Thomson Reuters調査によるアナリスト予想の平均額1.21ドルを上回った。四半期売上は316億3000万ドルで、315億3000万ドルとの予想をわずかに上回った。

 最高経営責任者(CEO)のLeo Apotheker氏は声明の中で、「HPは堅調な四半期決算を達成した」と述べた。売り上げは前年同期から3%の増加、利益は14%の増加だった。

 HPは当初5月18日に決算を発表する計画だった。だが16日、同社は日程を1日早めることを決めた。Apotheker氏が補佐役に「また厳しい四半期になる」と警告したメモが流出してThe Wall Street JournalとBloombergに掲載されており、これが前倒しの理由となった可能性が高い。

 HPは5月17日、2011年中は少し厳しさが増すことを公式に認めた。

 同社はこの日の声明で、「HPは、日本の地震とこれに関連した事態から予想される短期の影響、軟調が続く消費者向けPC販売、そしてサービス部門の営業利益予想の減額を反映させて、第3四半期および2011年通年の見通しを修正した」と述べた。

 HPは2011年第1四半期に、通年の非GAAPベースの利益を1株あたり5.20~5.28ドルと予想していた。しかし5月17日、予想は「少なくとも5ドル」だけに下方修正された。同様に2011事業年度の売り上げも、1300億~1315億ドルから1290億~1300億ドルに下方修正された。

 現在進行中のHPの第3四半期は、売り上げと利益が当初の予想に届きそうにない。アナリストらは、317億8000万ドルの売り上げと1株あたり1.23ドルの利益を予想していた。しかしHPは17日、利益は1株あたり約1.08ドル、売り上げは311億~313億ドルになるだろうと警告した。

 第2四半期のHPの各部門の業績は次の通りだ。

  • PC部門の売り上げは前年同期から5%減少した。PCでも、企業向け市場と消費者向け市場で違いが出ている。PCの企業向け販売は売り上げが13%増加したが、消費者向けは売り上げは23%減少した。
  • サーバ、ストレージシステム、ネットワーク装置部門の売り上げは15%増加した。
  • サービス部門の売り上げは2%増加した。この分野について、Apotheker氏は次のように述べている。「われわれは現在、当社サービスのビジネスモデルを長期戦略にあわせる取り組みを加速させ、顧客にはこれまでにない価値を、株主にはリターンの向上をそれぞれもたらすことを目指している」
  • イメージングおよびプリンティング部門の売り上げは5%増加した。
  • ソフトウェアの売り上げは17%増加した。ソフトウェア部門の営業利益率は過去最高の20.2%になった。
  • 財務サービス部門の売り上げは17%増加した。

 HPは全体で、第2四半期の営業活動により40億ドルのキャッシュフローを生み出した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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