Hewlett-Packard(HP)は米国時間8月19日、2010会計年度第3四半期決算(5-7月期)を発表した。売り上げは307億ドルで、ほぼウォール街の予想通りだった。
売り上げは前年同期比で11.4%増加している。またHPによると、訴訟の和解金や税金などのコストを除外した純利益は18億ドル(1株あたり75セント)だったという。
HPは8月6日、最高経営責任者(CEO)だったMark Hurd氏が辞任すると発表し、その同じ日に第3四半期決算の見通しについても言及していたが、結果はその通りの内容となった。ウォール街は297億ドルから307億ドルの売り上げを予想していた。
最高財務責任者(CFO)で暫定CEOを務めるCathie Lesjak氏は19日の発表の中で、第3四半期の業績は「当社の戦略の力と実行能力を証明するものだ」と述べている。
Lesjak氏の発言は、業務を請け負っていた女性へのセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)でHurd氏が訴えられ、和解で決着した件で同氏が辞任して以来、HP(およびLesjak氏自身)が発してきたメッセージに沿うものだ。19日の四半期決算はHurd氏の辞任後初めての報告で、前CEOがHPを去っても同社がこの数年間の路線を継続することを、Lesjak氏は強調している。
「繰り返しになるが、当社の戦略に変更はない」と、Lesjak氏は19日、報道陣に語った。
Lesjak氏はこれを、「必勝の戦略があるとき、それを変更する理由は見あたらない」と後で説明した。「当社が過去4年以上にわたって築いてきたものだ。これは十分に練り上げられた戦略で、じつにうまく機能している」
HPにとって第3四半期の明るい話題の1つはPC事業だった。HPのPersonal Systems Groupの出荷台数は12%増加し、売り上げは17%増の99億ドルだった。ノートPCの売り上げが10%増加したのに加え、デスクトップPCがさらに好調で、売り上げを27%伸ばした。
タブレット市場への参入時期に関する質問に対して、Personal Systems Group担当バイスプレジデントを務めるTodd Bradley氏は、今後数カ月に2つの製品を用意していると語った。「近いうちにMicrosoftの製品が登場し、2011年初めに『webOS』ベースの製品が登場する」と同氏は言う。
「Microsoftの製品」とはおそらく、1月のCESで初めて披露された「Windows 7」搭載「HP Slate」に手を加えたものだろう。その後、HPが買収したPalmと「Palm webOS」をどう活用するかを検討するため、HP Slateの開発は後回しになっていた。
報道によると、Bradley氏は最近従業員に、webOS搭載タブレットは2011年第1四半期に登場すると語ったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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