Appleの「iPad 2」および「iPhone 4」の生産に打撃を与えているのは、Foxconn Electronicsの主要工場のうち1工場における部品および人材不足と、東日本大震災の影響による業界全体での部品枯渇問題が重なっていることが原因ではないかとDigiTimesが伝えている。
DigiTimesによると、Foxconnの中国成都の生産拠点において現在部品と人材が不足しており、このことが同社の生産全体に影響を与えているという。成都工場は、AppleのiPad 2をはじめとするさまざまなメーカーのガジェットの生産拠点となっており、DigiTimesではFoxconnが月間250万~300万台のiPad 2の生産に関わっているとしている。
しかし、Foxconn関係者はDigiTimesに対し、クライアントの需要を満たすべく努力しているとコメントした。iPad 2の生産の大部分は、中国深川にあるFoxconnの工場にて行われていると見られている。
部品の供給問題も多くの主要メーカーに影響を与えていると言われている。特に影響が大きいのは携帯電話とタブレット端末だ。DigiTimesでは別の記事でも、メーカー側が部品不足時に備えて在庫を抱えようと「裏で動いている」と伝えている。
DigiTimesは同記事にて、上流部品メーカーの情報筋の話として、ASUSTeK Computer、Acer、Motorola、Apple、HTC、Quanta Computer、Compal Electronicsといった企業が、プリント配線基板やタッチスクリーンのカバーガラスといった在庫不足の兆しが見られる部品を確保しようと積極的に動いているとしている。
Appleの第2四半期決算発表の場にて、同社最高執行責任者(COO)であるTim Cook氏は、同社が数回前の供給プロセスにあった何百もの部品を日本から調達しており、6月締めとなる第3四半期に材料の供給や価格の影響は受けない見込みだと説明した。Cook氏は、それ以降に影響が出るリスクはあるとしながらも、「解決できないと思えるような問題は今のところない」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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