伊藤穣一氏インタビュー--MIT Media Lab新所長に聞く - (page 4)

Daniel Terdiman (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2011年05月09日 07時30分

--Media Labに来たことで、初めて居心地の良さを感じているとおっしゃいましたね。その意味について、もう少し詳しく話していただけますか。

伊藤氏:ラボが注力していること、そして複数の分野を網羅することが良いことであるという事実。そのエネルギーだけでわたしは親近感と幸せを感じました。

--指摘されていることの1つに、あなた自身が学位を取得していないということがあります。そのことが原因で、教職員や学生と何らかの問題が生じましたか。それとも、そのことは全く重要ではないのでしょうか。

伊藤氏:教職員はそのことを気にしていなかったと思いますが、彼らはそれがさまざまなことに及ぼす影響について、慎重に考えたことでしょう。それについて話し合われた内容をすべて把握しているわけではありません。しかし、思い出してほしいのですが、わたしの役割の1つは学生に博士課程を修了するよう説得することです。率直に言って、こういう決断を下した彼らは非常に勇敢だったと思います。日本の学校なら、おそらく同じことはできなかったでしょう。

--民間組織や非営利組織ではなく、あなたにとって特別な問題が生じる学術機関に在籍していることについて、何か思い浮かぶことはありますか。

伊藤氏:はい。最も大きなものは、わたしの経験の欠如です。わたしは学ぶのが早い方ですが、学ぶべきことは大量にあります。また、教職員をサポートする必要もあります。経験と「信頼」が足りないために、わたしは長期在職権を十分に主張できないのではないか、と不安な気持ちになります。それは大学では重要なことです。

--最後の質問です。これはこのインタビューシリーズでわたしがよく最後に尋ねる質問ですが、あなたには特によく当てはまると思います。さて、わたしは多くの理由から、インスタントメッセージング(IM)でインタビューすることが大好きです。完全な筆記録を得られるだけでなく、インタビューされる側の人が、いつもより少し深く考え、明確に考えを説明する機会を得られるからです。それに加えて、IMでのインタビューだと同時に複数のことができます。このチャットをしている間、ほかに何をしていましたか。

伊藤氏:自分のTwitterストリームを見ていました。電子メールの仕分けも少ししました。自分のIM情報をMedia Labの全員に送信して、接続リクエストを受け入れていました。さらに自分のWorld of Warcraftギルドフォーラムを見て、Media Labコミュニティーにギルドへの参加を呼びかけたことを知らせるメモを書きました。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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