Barnes & Nobleが、Microsoftの特許戦略を非難した。Microsoftは特許法を悪用し、同社の「Windows Phone 7」事業に対抗する競合各社に「法外なライセンス料金を支払うか、長期化し費用もかかる特許侵害訴訟に持ち込むか」という選択肢を突きつけているというのが、その主張だ。
Barnes & Nobleは、Microsoftが2011年3月に同社を相手取って米国際貿易委員会(ITC)とワシントン州西部地区連邦地方裁判所に起こした訴訟において、今回の回答書を提出した。Microsoftは、Barnes & Nobleの電子書籍端末「NOOK」が同社の特許を侵害しているとして同社を訴えている。侵害の例としては、ユーザーが探している情報を見つけるためにタブを使って複数画面を切り替えるやり方や、文書や電子書籍の操作法などが挙げられた。
この訴訟は、NOOKが採用しているGoogleの「Android」OSに対抗して、Microsoftが広範に繰り広げている活動の一環だ。Microsoftは被告としてBarnes & Nobleのほかに、Foxconn International HoldingsとInventecの名前を挙げている。
Barnes & Nobleは提出書類の中で、Microsoftが「恣意(しい)的、旧式、あるいは非本質的な設計上の機能」を自らの特許と主張している点を問題視した。米ZDNet内のブログAll About Microsoftの著者、Mary Jo Foley氏が最初に報じたこの提出書類は、特許制度を悪用して競争を妨害していると、Microsoftを非難する内容になっている。
Barnes & Nobleは回答文書で次のように主張している。「Microsoftは、同社の携帯端末向けOSであるWindows Phone 7に対し、AndroidをはじめとするオープンソースのOSが仕掛けている競争を排除、あるいは減じる計画の一環として、これらの特許を悪用している。Microsoftの行為は、電子書籍、スマートフォン、タブレットコンピュータなどの携帯電子機器をめぐる競争やこれらの機器を使う消費者に直接的な損害を及ぼすものであり、このような行為においてMicrosoftが保有する特許には法的強制力はないものとみなされる」
これに対し、Microsoft側はBarnes & Nobleが特許侵害の疑惑から注意をそらせようとしているとの見解を示した。
Microsoftは声明で次のように述べた。「Barnes & Noble、Foxconn、およびInventecに対して当社が起こした訴訟は各社の実際の行為に基づいており、問題は3社が当社の知的財産権を侵害している点にある。われわれは自社の知的財産を保護するよう努めており、当社の対応は同じ状況に置かれた他の企業が取るであろう行動と何ら変わらない」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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