ラスベガス発--Microsoftは米国時間4月12日、当地で開催されている同社の開発者向け年次カンファレンス「MIX11」で、「Internet Explorer 10(IE10)」の初期バージョンであるプラットフォームプレビューを披露した。「Internet Explorer 9」が公開されてからまだ数週間しか経っていない。
Microsoftは、IE9においてHTML5に多大な労力を注ぎ、同ウェブ規格を推進する同社の意志の強さを示した。HTML5はIE9において強化されている。これによって開発者は、多様なデバイス上で使用可能なプログラムをより簡単に作成することができる。
Internet Explorer担当のコーポレートバイスプレジデントを務めるDean Hachamovitch氏は基調講演で、「ユーザーがアプリケーションに対して望むものに近づいている」と述べた。
Microsoftは、HTML5規格にかなりの比重を置くことにより、他の開発者らがこれに同調してくれることを期待している。
Hachamovitch氏の講演では、MIX11に参加したウェブ開発者がぜひ聞きたいと思うような技術的な内容が詳しく語られた。IE10の初のプラットフォームプレビュー版には、背景画像に対する「CSS3 Gradients」や「CSS3 Flexible Box Layout」などの規格のサポートが含まれている。MicrosoftのWindowsおよびWindows Live担当プレジデントを務めるSteven Sinofsky氏が、壇上のHachamovitch氏に加わり、両氏は、IE10をGoogleの「Chrome」と並べて実行した。当然ながらそのデモでは、Microsoftのブラウザの方がレンダリングが速く、スムーズだった。
開発者は、「IE Test Drive」サイトでIE10のプレビュー版をダウンロードできる。
Microsoftは、競合他社よりもブラウザのビルドの更新が遅いとして批判を受けてきた。Hachamovitch氏はまずそのことに言及し、必ずしも速い方がよいとは限らないと述べた。「更新の周期が短いと、バージョン番号が大きくなるだけだ」とHachamovitch氏は述べた。それによって、ウェブ開発者は、常に最新のビルドに対応しようとするため、その作業はより面倒になる。
Microsoftは、IE9の開発では8週間ごとに新しいビルドを開発者向けに提供していたが、IE10では12週間ごとに提供する予定であるとHachamovitch氏はつけ加えた。「その方が、開発者の時間の無駄が少なくなる」と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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