[ブックレビュー]格式と才覚から経営を学ぶ--「老舗学の教科書」

同友館
詳細:単行本 / 293ページ / 同友館 / 価格:2520円 / 著者:前川 洋一郎,末包 厚喜 / 外形寸法 (H×W×D):21.0cm × 14.8cm × 2.4cm / 重量:0.5 kg
内容:「老舗」と言われてどのようなイメージを持つだろう。恐らく「老舗の味」「老舗の技」など、なんとなく古くから伝わる由緒あるもの、といったことを想像するのではないか。
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 「老舗」と言われてどのようなイメージを持つだろう。恐らく「老舗の味」「老舗の技」など、なんとなく古くから伝わる由緒あるもの、といったことを想像するのではないか。しかし、実際のところ老舗とは何なのか、うまく説明できる人はほとんどいないのかもしれない。そのような曖昧さをはっきりさせて、経営学に1つの新しい「老舗学」という視点をもたらすのが本書だ。

 老舗という言葉は、業界によって多少異なった意味で使われるという。そもそも老舗と書いて「しにせ」と読むと常用漢字表に記載されたのは、2010年11月というのだから、ついこの前だ。ゆえに、ここらで老舗についてはっきりさせておこう、という著者らの意図が本書には分かりやすく記されている。

 本書は大学生向けの教科書ではあるが、老舗がどのように商いを営んできたかに加え、今後も末永く続けていくために必要なのは何かにまで言及されているため、経営者にも参考になるだろう。また、豊富に挿入されたコラムでは、「老舗を英語で表すには?」「元祖や本家、どれが一番最初?」など、素朴な疑問に答えるような話題にも触れており、読み物としても興味深い。

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