ソフトウェア大手企業で近年はサーバ製造も手がけるOracleは米国時間3月22日、「『Intel Itanium』マイクロプロセッサ向けのすべてのソフトウェア開発を終了する決定を下した」と発表した。Oracleによると、数回の話し合いを経て、「Intel経営陣は戦略の焦点が同社のx86マイクロプロセッサにあること、そしてItaniumは終わりに近づいていることを明確に示した」という。
Intelの最高経営責任者(CEO)であるPaul Otellini氏は23日、Oracleの主張に対して、ばかげた話だと答えている。
「Itaniumプロセッサおよびプラットフォームに対する弊社の取り組みは、以前と変わらず続いており、複数世代のチップが現在、スケジュール通りに開発中だ。われわれは、Itaniumアーキテクチャを採用する『HP-UX』などのOSの顧客に競争力のある複数世代のロードマップを提供する作業を、これまでどおり真摯に続けている」(Otellini氏)
Itaniumのロードマップで、現行の「Tukwila」モデルの次に来るコードネームは「Poulson」である。Poulsonは、IntelがTukwilaの2倍のパフォーマンスを実現するとうたう8コアチップだ。Poulsonの次は「Kittson」で、現在活発な開発作業が進められている。Intelによると、北京で開催される次のIntel Developer Forumで、Itaniumの活発な現状を詳しく説明する予定だという。
HPも、かつての提携企業であるOracleの声明について、「偽の情報を流す行為であり、明らかに、市場シェアの縮小を何とか食い止めるため顧客にSunサーバを無理やり購入させようとする試みだ」と述べた。HPはItaniumサーバとHP-UX版のUNIXに関する10年間のロードマップを策定しており、同シリーズはUNIX市場でOracleのSPARC/Solarisサーバを第3番手に落としたことをアピールしている。
HPのエグゼクティブバイスプレジデント兼エンタープライズサーバ、ストレージ、およびネットワーク担当ゼネラルマネージャーを務めるDave Donatelli氏は、「OracleはSunサーバ事業の強化を行うなかで、顧客利益と対立する行動に出る傾向を示し続けている。Oracleが公平な競争を制限する恥知らずな策略を実行して、多大な金額に及ぶ生産性の損失を企業や政府に与え、それらをリスクにさらしていることに、われわれはショックを受けている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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