Appleで「Mac」製品のソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントを務めるBertrand Serlet氏が同社を退職することが明らかになった。
Serlet氏は「Mac OS X」ソフトウェアの設計および開発担当として知られる人物だ。Appleは米国時間3月23日、現在Macのソフトウェアエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めているCraig Federighi氏がSerlet氏の職務を引き継ぐと発表した。
Federighi氏は、最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏の直属となる。Federighi氏は過去2年間にわたりMac OS X開発の責任者を務めるとともに、Mac OSのソフトウェアエンジニアリンググループを率いてきた。
Serlet氏は声明で「わたしは22年間、Steve(Jobs氏)とともに働き、NeXTとAppleのいずれにおいても、製品開発に従事しながら素晴らしい時を過ごしてきたが、今は製品よりも科学に力を注ぎたいと考えている」と述べ、さらに後継者についてこう語っている。「Craig(Federighi氏)は、過去2年間にわたり優れた手腕でMac OSチームをまとめ、『Lion』(「Mac OS X v10.7」)という立派な製品もリリースされる。引き継ぎはスムーズに行われるはずだ」
Selert氏は、Mac OS Xの設計と開発に多大な貢献をした人物と考えられており、その積極的な発言でも同OSを後押ししてきた。一例を挙げると、Selert氏はApple Worldwide Developer Conference 2009(WWDC09)の基調講演で、「Snow Leopard」(「Mac OS X v10.6」)の利点をアピールするとともに、当時は発売前だった「Windows 7」について、基本的には「Windows Vista」の別バージョンに過ぎないと皮肉を浴びせた。
Mac OS Xの次期バージョンであるMac OS X Lionは現在プレビュー版の状態で、2011年夏にリリース予定となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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