富士通は2月28日、オーストラリアのデータセンターにおいて、高信頼のクラウドプラットフォームを日本国外で初めて稼働し、オーストラリアやニュージーランドのユーザーおよび現地に拠点を持つグローバル企業のユーザーを対象にサービスを提供開始すると発表した。なお、オーストラリアに次いでシンガポール、米国、英国、ドイツにおいても、2011年中に同様のサービスを提供する予定だとしている。
このパブリッククラウドサービスは、日本では2010年10月より「オンデマンド仮想システムサービス」として提供されている。サーバやストレージなどのICTインフラを、一括して富士通のデータセンターからネットワーク経由で提供するもので、ユーザーはICTシステムを自前で構築することなく、用途に合わせてオンデマンドで利用できる。また、企業の基幹システムでの利用にも耐える高い信頼性を確保するとともに、ポータルサイト上でのマウス操作により、セルフサービスで必要なICTインフラをすぐに利用開始できる点が特長。今回、すでに日本で提供しているものと同品質の高信頼なクラウドサービスを、オーストラリアから提供可能になったとしている。
富士通では、同サービスをグローバルで標準化することにより、ユーザーは情報のセキュリティ確保や業務システムの統合、共通化によるコスト削減、ICTを使った新しい分野でのビジネス創出にグローバルで取り組めるという。また、需要変動型の業務システムや、一時的にICTインフラが必要な時にも、自前でICTシステムを構築することなく、富士通のデータセンターにアクセスするだけで、必要な期間だけ利用できるため、ICTコストも大幅に削減できるとしている。
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