残念ながら、扱いにくい人(同僚であれ、上司であれ、顧客であれ)との接触は避けられない。そういった人たちの扱い方によって、自分の仕事や昇進、健康までもが影響を受ける可能性がある。この記事では、問題のある人間関係に立ち向かうのに役立つ、いくつかのヒントを紹介する。
「ヘイ、ロッキー。ひどい顔だな・・・轢いた車のナンバーはちゃんと覚えてるか?」
1976年の映画に出てきたこの思い出深いシーンで、ロッキーが高利貸しの友人ガッツォと話をしているとき、ガッツォの運転手がこう聞いた。怒り狂うロッキーをなだめようとして、ガッツォは次のように言う。「なあロッキー、訳もなしに憎まれ口を叩く奴が時々いるんだよ」
中には、元々性格的に難しい人もいる。それは、あなたとは関係のないことかも知れない。できるだけ、(仮に上記の例のように自分に向けられた言葉であっても)個人的に取らないようにすることだ。こういう人は誰にでも同じ態度を取っているのかもしれない。そういった発言を個人的に受け止めていても、その人物と付き合うのが難しくなるばかりだ。
扱いにくい人たちは、強い意見を持っている場合が多い。彼らの意見が正しいこともあるが、間違っている場合もあるだろう。そして間違っている場合、それをより効果的に指摘するには、コメントするのではなく、質問をした方がいい。質問をすることで、その人が自分の意見にどのような問題があるかを理解するのを助けられるかも知れず、相手と対立してしまうリスクも小さくなる。
例えば、誰かがバックアップテープをすべてサーバルームに保管しろと言い張るのを聞いても、そのアイデアは馬鹿げていると言いたい気持ちは抑えた方がいい。代わりに、「データセンターに火事が起こったらどうする」と質問してみてはどうだろうか。もし相手が「その時はリストアすればいい」と言ったら、「唯一のバックアップテープがその火事で焼けてしまったら、どうやってリストアしようか」と質問すればいい。
ミーティングで意見を主張した際、それに激しい抵抗を示す人がいるということもあるだろう。そんな時には、自分の主張を裏付ける文書を用意しておくといい。例えば、単に自分の意見を述べるだけでなく、それを裏付けるGartner Groupの調査やTechRepublicのホワイトペーパーがあれば、その主張の信憑性はずっと上がるだろう。
効果的なコミュニケーションはどんな時でも重要だが、扱いにくい人物に対処しようとしている時には、特にそうだ。コミュニケーション不足が原因で問題が大きくなってしまうことは多い。誰かが話しているときには、注意深く聞き、それに応じる前に、相手の論点をしっかり理解する必要がある。同様に、相手に自分の論点がきちんと伝わっているか、確認することが大切だ。
コミュニケーションが決裂したと感じ取ったら、それをすぐに修正すべきだ。そのような場合には次のようなフレーズを使うと便利だ。ただし、その文脈は明確にしておくこと。
「わたしはそうは言っていません」
「わたしの質問はそういうことではありません」
「最後まで説明させてください」
「われわれの言っていることは(実際には)同じです」
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス