仕事上の問題について上司と対峙する必要が出てきた際には、気持ちを落ち着け、準備を整え、効果的な表現をいくつか考えつくまで待つようにしよう。
もう我慢できない。仕事上のさまざまな障害に立ち向かってきたが、これ以上おとなしくしているわけにはいかない。このような気持ちになったとしても、少し気持ちを落ち着けてほしい。このタイミングで上司との直談判を行うのは絶対に避けるべきである。仕事に関する不満が正当なものであろうとも、平静な気持ちを取り戻し、解決に向けた戦略を練り上げることが先決だろう。上司との間の困難な対話において、少しでも進捗を遂げたいと願っている人のために、以下の戦略をお勧めしたい。
実際のところ、上司と対峙するまで冷静さを失わないようにすべきである。あなたの主張を裏付ける出来事をすべて記録に残しておき、上司に対してそれを冷静に提示するのである。
仕事の話であると伝えておくのは構わないが、尋ねられない限り、具体的な内容には触れないようにしておくべきだろう。そうすることで、返り討ちにあう不安を抱えながら上司のところに出向かなくても済むようになる。また、そのような行動は、上司の聞く気を失せさせる可能性すら持っているのだ。
こんなことを言えば、心理学のごたくを並べているのように聞こえるかもしれないが、話す際に受動態を用いることで、少しは話を進めやすくすることができるはずだ。基本的に、受動態を用いることで、その内容についての責任は他の誰でもないあなた自身が負うことになる(なお、仕事における文書表現ではこういった受動態を使用するべきではない。例えば、公式の文書では「結果に影響を与える行動がとられた」などとは書かないはずだ。こういった場合には、「ジョンのとった行動により、プロジェクトに問題が発生した」と書くはずである)。
とは言うものの、上司との対話においては、受動態を用いるようにすべきである。上司から与えられる仕事の量が多すぎるということを主張したい場合、例えば「最近の仕事量の多さには少しばかり参っています。作業負荷の調整を行うことが可能かどうか、相談にのってもらえないでしょうか」と言うのがよいだろう。決して、「あなたは仕事を与え過ぎです。わたしの体はもう限界です」などと言ってはいけない。その違いは最初の文にある:あなたの作業負荷について、その状況を語ってはいるものの、上司を名指しで悪人呼ばわりしているわけではない。その上司は世界で最も人使いの荒い人物であるかもしれないが、その事実を糾弾しても、あなたの究極の目的、すなわち作業負荷の低減にはつながらないだろう。追い詰められたマネージャーほど恐ろしいものはないのである。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス