ITコンサルタントという職業と困難な状況というものは切っても切れない関係にある:ITコンサルタントが職場の醜い政治に巻き込まれ、敵対的な態度の担当者を相手にしなければならない状況に追い込まれることは意外と多いのである。そこで本記事では、こういった状況を切り抜けるためのティップスを紹介する。
コンサルタントであるあなたは、部外者と見なされることが多いはずだ。このため、クライアント企業で働く担当者があなたのあら探しに走り、そういった担当者との間に個人的な軋轢が生ずることもあり得るだろう。では、こういった勝者なき戦いをあなたにとっても、そして相手の企業にとっても生産的なものに昇華させるにはどうすればよいのだろうか?以下は、クライアント企業内で「敵」というレッテルを貼られた際に自分自身を守るためのティップスである。
備考:以下のティップスは、ITコンサルタントのコーナーに掲載された記事(英文)に基づいた内容となっている。
すべてのやり取りにおいて「言った、言わない」というトラブルを避けるために、積極的に電子メールを活用するようにすべきである。電話での会話であろうと、廊下で交わしたちょっとした会話であろうと、ミーティングでのやり取りであろうと、議論の内容を要約して電子メールで送信しておくわけである。特に、議論が白熱しそうな話題については、相手とのやり取りを正確に記録するうえで、電話ではなく電子メールの使用をお勧めする。さらに、電子メールを送信する際には必ず、指揮系統中において関係が出てきそうな人にも同報(CC)しておくべきである。また、交わした電子メールは後で必要となった場合に備えて、すべて残しておくべきだろう。
クライアントの社内でプロジェクトに携わっている一部の担当者が締め切りを守らないため、プロジェクトを期日までに完了させることが難しくなるというケースもあるだろう。こういった問題に対処する最善の方法は、電子メールを用いてその担当者と対峙することである(この場合でも、記録を残すという点から電子メールを用いるのが望ましい)。メールを書く際には礼儀を欠くことのないよう、そして偏見を挟むことのないように気を付けるとともに、たとえ相手のイメージを悪化させる可能性があったとしも、仕事に関連する具体的な問題に対処させるよう努める必要がある。
ただし、この方法が常に有効となるわけではない。こちらの戦略を見抜いたうえで、チームワークを重んじているという印象を与える偽りのメールを返信しつつ、敵対的な振る舞いを続ける担当者もいるだろう。とは言うものの、この方法がうまくいく場合もある。筆者は最近、通信関係の大企業でプログラムマネージャーとして仕事をしていた際にこの方法を使ってみた。一筋縄ではいかない担当者に対して、締め切りを過ぎた作業項目の進捗状況についてわざと質問した後、プロジェクトの後半で取り組むことになる懸案事項についての疑問を投げかけ、その後、その人物の責任となる作業項目についての質問を行ったのである。これは魔法のように効果的だった。うまくレールを敷けば、彼らは自滅することも多いというわけだ。
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