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電子雑誌のこれからとプレミアム広告の現状--アドビのeマガジン戦略を聞く - (page 2)

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Liversidge氏:このeマガジンではマルチビューアに関する契約を締結していますので、1つのアプリで一連の号を閲覧できます。(手元のiPadを示しながら)これは第1号ですが……非常に凝ったデザインで、写真と映像も効果的に用いられています。たとえば、Tiffany&Co.の広告。記事と記事の間に配置され、雑誌の一部のように自然な形で読者の視界に入ってくる仕掛けです。いろいろな商品やオプションを、Tiffanyの広告内でチェックすることもできます。広告主も満足できる雰囲気作りに成功した、1つの事例なのではないでしょうか。

iPadでeマガジンのデモを行うLiversidge氏 iPadでeマガジンのデモを行うLiversidge氏

 電子広告の効果について、Adobeはコネチカット大学と共同調査を実施しました。同じ5つの記事と広告が掲載されたデジタル版と紙版のWIRED誌を用意し、各50名を対象にどれだけ広告を思い出せるかといったテストを行ったところ、デジタル版のほうが紙版を上回るという結果を得ることができました。

--ウェブではプレミアム感を出すことが難しいとされる広告ですが、eマガジンでは出せるということですか?広告主の反応はどうでしたか。

Liversidge氏: 現在のところ、広告主も出版社側と同じスタンス、つまり「実験段階」にあると考えています。ブランドを重視する企業は、電子出版の動向を注意深く見守っている状況です。ブランド重視の企業が率先して電子出版に肩入れする一方で、広告代理店側が慎重姿勢というケースもありますし、電子出版における広告市場の拡大はまだこれからでしょう。

 ただ、広告主はいろいろな可能性を模索し始めています。紙より効果的だと認める企業も増えていますよ。

--見せ方など形は異なりますが、eマガジンの広告は、同じデジタルコンテンツ上にあるという意味ではAppleの「iAd」などと競合するかもしれません。そういった新しい広告プラットフォームと比較したとき、Digital Publishing SuiteなどAdobe製品の強みはどこにあるのでしょう

Liversidge氏:トータルソリューションを提供できる、ということが答えです。Adobeは広告に関するすべての領域において開発に注力しています。Creative Suiteの機能開発が一例ですね。Adobeにはデザインの重要性を熟知している自負があります。

 顧客が望む流通システムを構築するお手伝いができる、これもAdobeの強みです。電子出版に関していえば、顧客が望むソリューションを提供できますし、既存のシステムや外部のeコマースサービスと統合させることも可能です。

 もう1つの強みは、ビューアの技術を保有していることでしょうか。Adobe ReaderやFlashといった技術を動員し、データの活用を図ることができます。そうすれば、Martha Stewart Livingのように強力なプラットフォームを構築できると思います。

--Adobe Digital Publishing Suiteで採用するフォーマット「.folio」は、現状iPadでのみ閲覧可能です。Android端末など他のタブレットデバイス向けに展開する計画はありますか

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