長所:タブレット端末「Dell Streak 7」は、デュアルコアによる処理、4Gネットワークへの接続、「Adobe Flash 10.1」のサポート、前面と背面のカメラ、独創的な再構成を施した「Android 2.2」という特長を持っている。
短所:Dellの「Stage」インターフェースは、OSの古さを補い切れていない。また画面の品質と応答性は、もっとよいものになり得たはずだ。
結論:Dell Streak 7では、Android 2.2を洗練させてタブレットでの使用に耐えうるものにしているほか、初めて4G接続を提供している。しかし、それらの特長は「Android 3.0」タブレット端末の波から目をそらさせるほどの域には達していない。
レビュー:Streak 7は、まさにわれわれがDellに求めていたタブレット端末であり、同社の名に恥じないデバイスだ。このデバイスは、しっかりとした、洗練されたハードウェアを備えており、Android 2.2には独自の工夫が加えられている。確かに、似たような7インチ型Androidタブレット端末は数多く出ているが、Dellは今回、その水準を引き上げ、初めて4G対応(T-Mobileを利用している)のタブレット端末を世に出した。価格は、T-Mobileとの2年契約で199ドルという魅力的なものだ(データ通信契約なしの場合には450ドル)。
電源を切った状態では、Streak 7はサムスンの「GALAXY Tab」と瓜二つだ。ほぼプラスチックの本体に、ガラスに覆われた画面を備えており、端の方が薄くなっているなめらかなデザインは、手に持ってみると頑丈に感じられる。Streak 7はGALAXY Tabよりも縦が0.5インチ大きく、高さ7.75インチ、幅4.6インチとなっており、厚さは0.5インチよりわずかに薄い。
タブレット端末の画面のサイズは対角線で測られるため、Streakの7インチスクリーンがAppleの「iPad」の9.7インチディスプレイの約半分しかないと知って驚く人もいるかも知れない。われわれの経験では、7インチのタブレット端末は10インチのものに比べ持ち運びに便利だが、大型のモデルと比べると、ノートPCのようにウェブを閲覧するのは難しい。
また、Androidスマートフォンの小さな画面向けに作られたアプリケーションの多くは、大がかりな設計上の工夫がなければ、タブレット端末のスクリーンにはそぐわないものになってしまったり、大きく表示されすぎたりする場合がある。Dellは独自のユーザーインターフェース「Stage」を導入することでこの問題を解決しようとしているが、ホーム画面以外ではあまり効果がない。これに対し、サムスンのGALAXY Tabは、同じAndroid 2.2の要素を使いながら、Googleのホーム画面のデザインはそのまま残し、メモ、電子メール、カレンダーといった基本アプリケーションを最適化して、タブレット端末向きのスクリーンを分割して表示する方式に修正している。Dellは独自性の面では評価できるが、サムスンの実用的な修正に比べると、Stageインターフェースは単なる見せかけの感がある。
Dellのデザインがサムスンのものと違っている点の1つは、スマートフォンのような縦持ちではなく、横持ちでの利用に合わせて、ハードウェアとユーザーインターフェースを最適化してあるということだ。このため、ホーム、戻る、メニューの3つの物理ボタンをスクリーンの右側に集め、親指で操作しやすいようにしている。これはよく考えられたデザインであり、GALAXY Tabの巨大スマートフォンといったレイアウトよりは、こちらの方が好ましいと思える。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力