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リコーと朝日新聞社、複合機を通じてニュースを配信する「News Plaza」を開始

岩本有平(編集部)2011年01月13日 15時40分
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 リコーと朝日新聞社は1月13日、リコーの複合機を利用したビジネス向けの情報配信サービス「News Plaza」を発表した。1月14日より配信を開始する。

 News Plazaはリコーの複合機を利用するユーザーに向けて、新聞社や通信社のコンテンツを配信するサービス。サービス開始時点では、朝日新聞社や時事通信のほか、業界新聞など10社11媒体のコンテンツを用意する。

 各社のコンテンツは、朝日新聞社の配信サーバに集約したのち、リコーが開発したPC向けウィジェット「News Plaza for App2Me」を通じてPCに配信する。ユーザーはPC上でコンテンツのプレビューを閲覧できるほか、複合機を通じて印刷できる仕組みだ。

 コンテンツの購読にはライセンスが必要。ライセンスは6カ月単位の契約となっており、リコーの営業スタッフやウェブサイトを通じて購入できる。1ライセンスの契約で10部までの印刷が可能となる。

 リコー常務執行役員 総合経営企画室長の永松荘一氏は、同社がこれまで、コピー機からプリンタやスキャナ、ファックスの機能を取り込んだ複合機までを開発してきたことを説明。「ネットワーク化がさらに進展し、クラウド技術が出てきた。クラウドサービスと複合機の連携でさらに価値を提供できるようになってきた」(永松氏)とし、クラウドと連携したサービスの一環としてNews Plazaの提供に至ったとした。

 リコーでは、2009年にはクラウドサービスと複合機を連携する次世代の配信サービス「App2Me」を開発している。今回この仕組みをNews Plaza向けにカスタマイズしたものがNews Plaza for App2Meとなる。このためNews Plazaの利用にはApp2Me対応複合機が必要となるが「2007年秋以降の主力商品は対応可能。古い機種はリプレースが進んでおりマーケットは広がっていく」(永松氏)という。

  • News Plazaで配信するコンテンツとその価格

  • News Plazaのサービス概要

  • 「News Plaza for App2Me」ではPC上でプレビューを閲覧できる

 朝日新聞社 取締役 東京本社代表兼社長室長の粕谷卓志氏は、同社が紙媒体以外に携帯電話やウェブでもニュースを配信してきたことを説明。News Plazaを通じて「BtoBの事業所に向けて配信することで、ニュースとの接点を持つ人を見いだしたい」と語る。

 朝日新聞は配信のインフラ部分を担当することに加え、コンテンツプロバイダーとして情報も配信する。同社の「朝日新聞ダイジェスト」では、A4版2ページ、月曜日から金曜日の朝と午後にニュースを配信する。「職場での情報共有を意識している。ウェブの広がりなどを十分理解した上で、紙のいい点を生かしていく」(粕谷氏)。また緊急時などは号外も配信していく。

 配信のスタイルは各社で異なり、News Plaza向けにに最適化したダイジェスト版を配信するケースもあれば、紙面そのままを配信する、ニーズに合った面だけを配信する、といった媒体もあるという。サーバ側の記事情報配信システムについては、Googleのクラウドサービス「Google App Engine」を採用し、サイオステクノロジーが開発した。

 現時点での売上目標などは明らかにしていない。コンテンツへの広告掲載についても、「まずはニュースを届ける。最初から広告モデルは考えていない」(粕谷氏)という。また将来的には海外進出も検討しているという。「ニーズを把握して朝日新聞社と相談しながら検討していく」(永松氏)

朝日新聞社 取締役 東京本社代表兼社長室長の粕谷卓志氏(左)とリコー常務執行役員 総合経営企画室長の永松荘一氏(右) 朝日新聞社 取締役 東京本社代表兼社長室長の粕谷卓志氏(左)とリコー常務執行役員 総合経営企画室長の永松荘一氏(右)

 サービスを担当する朝日新聞社 社長室次世代配信プロジェクト マネージャーの脇阪嘉明氏は、News Plazaでこれまで開拓できなかったビジネスマーケットへの参入を狙うと説明する。「もともと新聞は世帯向けのもの。5000万世帯に対して800万部を届けているが、事業所のシェアは高くない。ビジネスマーケットに入っていけると考えた」(脇阪氏)。専門紙をラインアップした点については、「マーケティングの中でニーズが分かった。専門紙はBtoBでニッチな商品。さまざまなコンテンツ配信サービスがある中で競合しない」とした。

朝日新聞社 社長室次世代配信プロジェクト マネージャーの脇阪嘉明氏 朝日新聞社 社長室次世代配信プロジェクト マネージャーの脇阪嘉明氏

 また、多くのオフィスや事業所では、常時インターネットにアクセスしてニュースを閲覧できる環境ではないことを挙げ、複数印刷して情報を共有できることがメリットになるとした。また、新聞の紙面制作以降のニュースについても掲載した上で配信できるため、「(まとまった情報を配信する)新聞と(速報性の)ウェブの中間の存在になる」と説明する。

 今後の展開については「まだスタートなので、どういう形がいいのかはこれからの話。カラーもきれいに出力できるので、写真中心でもいい。まずはマーケットの反応を見たい」(脇阪氏)と語った。

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