現実に使用する場合、「Atom」搭載のテスト機Cr-48は低速で、Chrome OSはいかにもベータ版という感じがする(実際にベータ版である)。一部のウェブページやウェブアプリケーションでは、キー入力が認識されるまでに数ミリ秒かかる。トラックパッドはスクロールや右クリックなどの2本指でのジェスチャーを全く認識しないことがある。また、逆に極端に敏感になることもある。タブの切り替えには、思ったよりも0.1秒ほど長い時間がかかる。動画はフルスクリーンモードではうまく再生できない(ただしChromeにはFlashが組み込まれているため、少なくとも再生することはできる)。看板アプリであるThe New York Timesのアプリケーションでさえも、スムーズに動作しない。Cr-48はパワー不足のマシンだ。しかし、実際に出荷されるChrome搭載ノートPC(さらに開発が進んだOSを搭載)でこれらの問題が解決されるかどうかを判断するのは時期尚早だ。筆者は、それらの問題はなくなると考えている。
Cr-48を使ってウェブ上で作業するのは泥の中を重い足取りで歩いて行くような感じだが、この体験は極めて大きな将来性を秘めている。新しい「Windows」や「Mac」のコンピュータをセットアップすることに比べると、Cr-48で生産作業を始めるまでに必要な時間は非常に短い。このマシンを最初に開いたとき、Googleのアカウント情報でログインすると、「Gmail」と「Google Docs」のファイル、さらにはほかのマシン上のChromeのブックマークにすぐにアクセスできる。この作業のために、筆者は手動でパスワードを入力しなくてもほかのサービスにログインできるChromeの拡張機能「Lastpass」(筆者は既に同拡張機能のユーザーだ)と、マルチプラットフォームのチャット機能を備えたChromeの「Imo.im」アプリケーション(「Meebo」よりも通知機能が優れている)を追加した。筆者が実用に足る水準の生産性と接続性を得るのに必要な作業はこれだけだった。
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