しかし、同氏が描くその将来はそれほど遠いものではないかもしれない。すでに音声や顔認識などの機能を搭載するMicrosoftの「Kinect」も、同イベントに登場した。Capossela氏は、Lyncを担当するコーポレートバイスプレジデントであるGurdeep Singh Pall氏とともに、ビデオチャットにおける「会議室とリビング」の間の溝を埋めるための手段としてデモを行った。Kinectにはすでに、Microsoftの「Windows Live Messenger」システムとのビデオチャットが提供されているが、それ以外のクライアントとのビデオチャットは提供されていない。Singh Pall氏は、「Xbox 360」は現時点ではLyncと連動しないが、近い将来その機能をソフトウェアアップデートによって提供する予定であると述べた。
Microsoftはまた、Lyncは開発者およびハードウェアメーカー向けの新しいプラットフォームになると強調した。Singh Pall氏によると、競合製品との主な違いは、1つには、開発者がLync対応アプリケーションを開発して企業に販売できる点だという。ハードウェア面では、電話やPC、ウェブカメラといったLync対応製品が壁一面にずらりと並び、まるで「名誉の殿堂の壁バージョン」だと、Pall氏は冗談交じりに語った。
Microsoftは、Lync互換ハードウェアに独自の認証を提供し、これを「Optimized for Lync」と呼んでいる。Pall氏は、Microsoftに製品を提供したハードウェアベンダーにそのまま認証を与えているわけではない点を強調し、「われわれが設定した基準をベンダーが遵守し、持ち込まれた機器に対するすべてのテストに合格したことの証しだ」と述べた。またこれは、システムに認証済機器を接続すると、ただちに認識されるということでもある。
ローンチ時にはLyncは携帯電話に対応していないが、2011年にはこうした機能も搭載されると、Microsoftは述べている。当面の間、同社は、オンプレミス(自社運用)型配備環境でインストールするユーザー向けに、「Lync Server」製品の提供を始める予定だ。オンライン版については、Microsoftの「Office 365」サービスの1つとして、2011年の同サービスローンチ時に登場する見込みとなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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