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アップルと法人市場--シェア拡大に向けた課題と機会 - (page 2)

文:Erica Ogg(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年11月15日 07時30分
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 「保守的なIT部門スタッフの中には、iPhoneのカレンダーと、Macの『iCal』と、(会社の)ウェブインターフェースを同期できるということを信じようとしない人もいた。本当にできるということを証明してみせる必要があった」(Caleshu氏)

 そのような懐疑的な態度は、ほとんどの場合、実際の体験に根付いたものだ。技術が進歩する前に、あるいはApple製品とWindowsベースのハードウェアの互換性が十分でなかった時代に、Macで経験した苦い思い出があるからだ。その状況の多くは変化したものの、現在iPhoneやMacでコンシューマー向けのセールスポイントとなっている点、つまりデザイン、Appleのブランドイメージ、独自のユーザーエクスペリエンスという考えが、仕事でコンピュータを管理している人々にも同様に受け入れられるわけではない。

Appleは、企業顧客向けには「Mac Pro Server」を勧めており、Unisysの協力も得る。 Appleは、企業顧客向けには「Mac Pro Server」を勧めており、Unisysの協力も得る。
提供:CNET

 「ITマネージャーはこれまで『独自のエクスペリエンスなど欲しくない』と言ってきた」と指摘するのは、IDCのアナリストRichard Shim氏だ。IT部門のマネージャーにとっては、従業員が複数の異なるシステムを使用するということは、大きな頭痛の種でしかないことが多い。

 さらに、企業向けアプリケーションがMacを念頭に置いて作られていないという現実もある。このことは、従業員が使うソフトウェアに投資してきた企業にとって大きな障害だとShim氏は言う。「特に、カスタマイズされた独自アプリケーションの中には、開発と保守に多額のコストがかかるものがあるからだ。従業員が旧バージョンを使い慣れている場合に、ほかの選択肢を考え出さなければならない場合も同様だ」(Shim氏)。それに多くの人々は単に変化を好まない。

 AppleがMacの将来のバージョンではJavaをサポートしない可能性があるという同社の最近の発表(本稿執筆時点)も、IT部門スタッフの多くを不愉快な気持ちにさせるに違いない。とはいえ、いずれにしても状況はさほど変わっていないという人もいるかもしれない。

 「わたしが知る限り、Appleは現時点でもJavaをサポートしていない」。米国自動車協会(AAA)の情報サービス担当バイスプレジデントRobert Pickering氏はこのように述べる。同氏は、AppleがJavaのサポートを中止すると、AAAの従業員が自分たちのソフトウェアのパッチ適用やアップデートを自分たちで行わなければならなくなるが、いずれにしてもAppleは今でもJavaの最新バージョンをサポートしていないため、すでにやっていることだという。

 また当然ながら、Apple製品はムダに高いと決めつける考えも根強く残っている。

 これらのさまざまな要因が相まって大きな障害となってはいるものの、Appleにとって有利といえる重要な点がある。多くのエンドユーザーが同社製品によく馴染んでいるということだ。そして、モバイルデバイス分野におけるAppleの勢いと、テクノロジ全般の「コンシュマーライゼーション」を考えると、今こそこのような動きを始める時期だ。

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