これまでのMacBook Airのウィークポイントはインターフェイスだった。Mini DisplayPortとUSBポートが1つずつ、そしてアナログのヘッドホンジャックが、トレーのような引き出しに収納されていた。ところが新モデルでは、Mini DisplayPortに加え、USBポートが2つ、ヘッドホンジャックを左右に分けて配置している。待望のUSBポートの追加で、さらに13.3インチモデルにはSDカードスロットまで追加された。MacBook Proを使用する中で、SDカードスロットは本当に便利に使っている。ポート数が少なかったMacBook Airユーザーにとって、使い勝手が劇的に変化するはずだ。
もう1点オススメなのが、ステレオヘッドホンジャックだ。これはiPhoneと同じように、スイッチ付きステレオヘッドホンマイクに対応しており、純正あるいはiPhone対応のマイク付きヘッドホンを使えば、MacBook Airでもイヤホンマイクとして利用できる。SkypeやFaceTimeなどの通話にも便利だ。
今回新たに追加された11.6インチモデルが非常に注目されているが、11.6インチモデルの重さは、最軽量のMacであった旧MacBook Air 13.3インチモデル(1.36kg)をさらに軽くした1.06kg。最新モデルの13.3インチモデルでも1.32kgと若干軽くなった点も見逃せないが、11.6インチモデルがより軽量でカバンの中にもスッと入るコンパクトサイズになった点は、今回のラインアップの中での最も注目すべきポイントと言える。
11.6インチモデルのサイズはiPadとほぼ同じ幅で、長さが一回り大きい。これまで、愛用している縦型のカバンにはどうしても13.3インチのMacBook Airを収納できなかったため、諦めてiPadを入れて持ち歩いていた。しかし、11.6インチモデルはiPadの感覚ですっぽりと収めることができたのである。Macのみで動くアプリケーションを使わなければならないユーザーにとっては、より軽快に持ち運ぶことができるコンピュータであることは間違いない。
13.3インチの新旧比較のパートでも触れたが、小さいからといってワークスペースを犠牲にするのではないか、と聞かれれば、そんなことはないと言える。11.6インチのディスプレイながら、解像度は1366×768ピクセルを確保している。
縦のピクセル数は劣るが、11.6インチモデルであっても横のピクセル数は旧MacBook Air 13.3インチモデルを上回っているのだ。今回のMacBook Airのラインアップは、11.6インチモデルでMacBookやMacBook Proの13.3インチモデル、13.3インチモデルでMacBook Pro 15.4インチモデル(標準構成)を、それぞれ解像度の点で上回っている。
iPhone 4や新型iPod touchの1つの売りは、3.5インチながら960×640ピクセルという、これまでの4倍の密度を誇るRetinaディスプレイだった。Retinaディスプレイと呼ぶにはもう少し密な解像度が必要かもしれないが、今後Macのノートブック系の製品は、同じサイズでもこれまで以上の解像度を備えるRetina化が進んでいくことになるかもしれない。
10月に行われたイベント「Back to the Mac」のポイントは、iPadの経験をMacに持ち込むことだった。その1つの要素がバッテリだ。iPadは動画再生などをせず、ウェブアクセスだけのモバイル利用であれば、1日使っていてもバッテリ切れしない。家に置いておき、夜にウェブ検索やメールをする程度の使い方なら、1週間以上は充電しなくてもよいくらいだ。これまでのノートパソコンとは大きく異なる使い勝手である。
さすがにMacBook Airのバッテリはここまで伸びることはなかったが、それでも13.3インチモデルで7時間、11.6インチで5時間のカタログスペックを誇る。さらに、スリープ状態であれば30日はバッテリ切れを起こさない省電力性能も搭載した。
ノマドワークスタイルをとる人も増えてきていて、5〜7時間のバッテリライフではまだまだ不十分かもしれない。しかし、これでカフェで給電する頻度は格段に下がるはずだ。もう1点、付属してくる45ワットのACアダプタが非常にコンパクトに作られている点も、モバイルする人にとっては見逃せない。とにかく「カバンを選ばずMacと歩ける」という選択肢ができたことが重要なのである。
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