この3カ月間の米国市場におけるパソコン販売はかなりの不振だったが、「Mac」だけは例外だ。
IDCが米国時間10月13日に発表した「Quarterly PC Tracker Survey」によると、Appleは2010年第3四半期に米国で199万台のMacを出荷した。これは米国で出荷されたパソコン1890万台の10.6%にあたり、米国市場におけるAppleのシェアは同社史上最高を記録したという。
Hewlett-Packard(HP)の24.3%やDellの23.1%というシェアとの開きはまだ大きいが、これら2社の出荷台数がこの1年間相対的にほとんど変化しなかったのに対し、Appleの出荷台数は前年同期比で24%増加している。
Appleが上回っているのは、HPとDellの売上成長率だけではない。第3四半期の米国のパソコン市場は前年比で(予想では11%増だったものの)3.8%の成長にとどまっている。つまり、AppleのMac出荷台数の伸びは、他社すべての伸びと比較して8倍ということになる。長引く不況と、同社のコンピュータ製品が(正しいかどうかは別にして)「高すぎる」というレッテルをこれまで張られてきたことを考え合わせると、これはかなり驚くべきことだ。
なぜ今、Appleのコンピュータ製品販売が好調なのか?IDCのアナリストであるDavid Daoud氏は、実は「iPad」が理由の1つかもしれないと指摘する。
「現時点で、iPadのマーケティングが、ハロー効果として(AppleのMac)事業に影響を及ぼしているということは大いに考えられる。数年前の『iPod』のときと同様の現象だ。こうした動きは『iPhone』の際にも見られ、今はiPadが当時のiPodと似たような役割を果たして、Appleの製品ライン全体の販売を促進している」(Daoud氏)
Appleは4〜6月に300万台を超えるiPadを販売した。同社が四半期決算を発表する18日に、7〜9月期の最新の販売台数が明らかになる可能性が高い。興味深いのは、iPadがMacの売り上げを奪っておらず、むしろ後押ししていることがうかがえる点だ。Macと利用される状況がまったく異なるiPodと違って、iPadについては、場合によってはノートブックマシン代わりに使えるのではないかとの意見もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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