「Sony Reader」はKindleと戦えるか?--Pocket Edition(PRS-350)をレビュー - (page 2)

文:David Carnoy(CNET News.com) 翻訳校正:石橋啓一郎、編集部2010年10月08日 08時30分

 確かに、このタッチスクリーンはiPhoneやiPadのものほど応答が速いとは言えないが、従来世代のものに比べればはるかに応答性が高い。タッチスクリーン式のインターフェースは電子書籍端末には理想的で、これによってデザイナーはボタンを省くことができ、デバイスのサイズを画面自体よりも少し大きいだけというサイズまで小型化することができる。同梱されているスタイラスで文章をマーキングしたり、メモを書き込むこともできるし(仮想キーボードを使うことも、スタイラスで書き込むこともできる)、指でこすってページをめくることもできる(動作は前機種よりも高速になっている)。また、単語をダブルタップすれば、組み込み辞書の定義が表示されるという機能も気に入った(Sony Readerは、一度引いた単語を記録しており、これもなかなかいい)。

 PRS-350の主な仕様は次の通りだ。

  • 価格:179.99ドル。
  • 5インチの「クリアタッチ」スクリーン(解像度は800×600、16階調グレースケールE Ink Pearlスクリーン)。
  • 重さは5.64オンス(約160g)。
  • 高さ5.71インチ(約145mm)×幅4.11インチ(約104mm)×厚さ0.33インチ(約8.3mm)。
  • 2Gバイトの内蔵メモリ(電子書籍約1200冊分)。
  • テキストおよび手書きでのメモ機能。
  • 1回の充電で2週間利用可能。
  • 組み込みの多言語辞典(英語2、翻訳辞書10)。
  • 6つのフォントサイズが利用可能。
  • USB 2.0接続によるデータ転送と電源供給(Micro USB)。
  • EPUB/ACS 4に加え、PDF、Microsoft Word、その他のテキストファイル形式をサポートしており、AdobeのDigital Editionsに連携可能。
  • JPEG、PNG、GIF、BMPの画像ファイルを表示できる。
  • WindowsとMac用のソフトウェアであるReader Libraryが提供されている。
  • 色はシルバーとピンク。

 上記のリストからわかるとおり、この機能リストには大きな欠落が1つある。それがワイヤレス接続だ。KindleやNOOKのWi-Fiモデルは150ドル以下であり、しかもそれらのモデルの画面は6インチとさらに大きいことを考えると、この欠落は少し奇妙に思えるかも知れない。ソニーは同水準の値段で利益を上げられる(あるいは損が出ない)、Wi-Fi機能付きのPRS-350を作れなかったということかもしれない。タッチスクリーン式インターフェースがより高く付くことは明白だが、ソニーがWi-Fi機能を持たせられなかったのは、あまりにも残念なことだ。

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