Microsoftでユーザーインターフェースを研究しているBill Buxton氏がGlobe and Mailに対し、マルチタッチのテーブル型PC「Microsoft Surface」を簡素化したようなタブレット端末を3年後に提供する計画を明かしている。
Surfaceのタブレットバージョンというアイディアは悪くないが、問題は「3年後」という部分だ。Windowsの部分も、Buxton氏がこのタブレット上で動くWindowsに大きな変更を加えると考えていないのであれば、問題かもしれない。
Microsoftの幹部はSurfaceを低価格で、携帯性を加えた形で提供できないかと、少なくとも2年前から思案してきた(「Oahu」プロジェクトを覚えている読者はいるだろうか)。だが残念ながら、Surfaceは数年前にパロディ動画で「お尻の大きなテーブル(big ass table)」と冷やかされて以来、大きく進化していない。
Appleの「iPad」に続き、「Android」を搭載したスレートも登場しはじめている。対するMicrosoftのポジショニングはどのようなものだろう?--たしかに、Microsoftのパートナー各社から、興味深いタブレット/スレート的なデザインが発表されている(たとえば、Dellの最新のネットブック/タブレットコンピュータ、10月15日に「Ciara」というブランドで提供されるといわれている「Windows 7」ベースのExoPCスレートなどだ)。しかし、これらの端末はバッテリー持続時間が比較的短く(わたしのiPadは8〜10時間だが、ExoPCは4時間といわれている)、インスタントオン・オフ、有料・無料のさまざまなアプリを入手できる共通のアプリストアなどの課題もクリアしていない。
以前も述べたが、わたしの予想では、Microsoftとパートナー企業が本当の意味でのスレート対抗機を提供できるのは、早くて2011年中ごろになると思う。Microsoftらは、「Oak Trail」を搭載したWindows端末を開発中といわれており、マルチタッチ主導のためにMicrosoftが新しいユーザーインターフェースを開発する可能性もあるようだ。だが、Microsoftのスレートが登場するまでの間も、Apple、GoogleとGoogleのパートナー企業がただじっと待つはずはなく、それぞれ改良を重ねるだろう。
以前このブログで16Gバイト版の3G/WiFi付きiPadを購入したことを報告したが、購入から約2カ月になる。それ以来、読者から、本当に使っているのか?どのような場合に適しているのか?など多数の問い合わせをもらった。
その後継続してiPadを利用しており、数時間程度の外出時も持ち歩いている。「Flash」「Silverlight」が利用できないという不便さを2日に1度は感じる。たしかに不便だが、だからといって利用を止めようとは思わない。「Office」ドキュメントへのアクセスには「Dropbox」を利用し、「Splashtop Remote」を使って「Zune」音楽ライブラリから楽曲を再生している。洗練された方法ではないかもしれないが、使えると思っている(MicrosoftがZuneソフトウェアのiPad版を提供してくれないかと、いまでもひそかに期待している)。ウェブブラウザは「AtomicWeb」のファンだ。タブのない「Safari」環境はあまり好きではない。
見つけたiPadアプリの中で気に入っているアプリは、友人のオススメや信頼している人が口コミで教えてくれたものばかりだ。iPadアプリは山ほどあるが、これはというアプリを見つけるのは難しいと感じている。トップ10やトップ25リストは一部の同じアプリばかりリストされているように見えるし、アプリストアのオススメもわたしにはピンとこない(ビジネス/生産性関連のiPadアプリを探しているのなら、ZDNetのブログ仲間であるJason Perlow氏とAdrian Kingsley-Hughes氏のリストをチェックしてみることをお勧めする)。
わたしは作成ではなく、消費(閲覧)目的でiPadを使っている。これは否定的な意味を込めているのではない。実際、コンテンツの消費はわたしの仕事の80%を占めている。必要ならiPadで作成も可能だが、やはり作成にはノートPCを使った方が高速だし簡単だと思う。
Windowsタブレットが登場すれば購入するか?「iTunes」ではなくZuneソフトウェアクライアントを利用して、PCと「Zune HD」(それに--現時点では静観の姿勢だが--「Windows Phone 7」も必要かもしれない)とシームレスに接続でき、本物のインスタントオン・オフ機能があり、10時間程度のバッテリー持続時間を実現するならば、答えは「イエス」だ。だが、数年前から必要性を感じ、願っていたポータブル性を得られるまで、1年、いや3年も待たなかったことを後悔していない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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