ほかの決定にも奇妙としか言えないものがある。例えば、ほんの1年前に登場し、「Flip Video」キラーと言われたiPod nanoのカメラはどうなったのだろうか。そしてなぜiPod nanoの動画再生機能まで廃止してしまったのだろうか。Appleは動画に関して具体的なコメントを出すことを控えた。iPod nanoで、物理的なボタンのない極めて小さなタッチスクリーンを採用したことについて、Appleが本当はどう考えているのかは分からない。同社は、ユーザーが新しいデバイスを購入することを正当化するために、とりあえず何かしなければならないと感じているのかもしれない。
最も簡単な結論は、AppleにとってiPodはもはや優先事項ではないが、今でも顧客が毎年何らかのアップデートを期待する製品だというものだろう。急激な進化が起きたり、倒すべきライバルが現れたりしない限り、Appleは将来的にiPod向けの特別プレスイベントを開催しなくてもうまくやっていけるだろうが、顧客が期待しているという理由だけで、イベント開催を続けていくかもしれない。しかしそれは、すべての製品カテゴリで毎年大幅な進歩があるわけではないという考えに、顧客が適応しなければならないことを意味している。iPodについては、何カ所かに微調整を加えること以外に、Appleにできることがどれだけあるのかは不明だ。
換言すると、2007年にiPod touchが発表されて以来、iPodラインアップに大きな進歩はない。今後も大きな進歩がない可能性は高い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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