資産家で著名な投資家のCarl Icahn氏が、保有するMotorola株を約10.4%まで買い増した。米証券取引委員会(SEC)に提出された書類で明らかになった。
SECへの提出書類によるとIcahn氏は、米国時間8月25日から26日にかけて総額8620万ドル余りを費やし、1150万株ものMotorola株を追加取得した。このところ同社の株式を買い増していたIcahn氏がさらに購入を進めた格好だ。同氏のMotorola株保有率は5月に8.8%となり、8月初めにはさらに9.99%まで増えていた。
Motorolaは2011年初めに会社を2つに分割する予定で、分割後、一方はモバイル機器と家庭用エンターテインメント製品に力を注ぎ、もう一方は企業向けモバイルソリューションとネットワーク事業に重点的に取り組む。Icahn氏による株式追加取得はそうした状況で行われたわけで、アナリストの推測によると、Icahn氏は分割後に価値が大幅に上昇すると見込んで同社株を買い進め、現在2億4710万株余りを保有しているという。
Motorolaと物言う株主であるIcahn氏の関係は、ときとして良好とは言えないものだった。2007年にIcahn氏は、業績向上や株価回復への取り組みが不十分だとしてMotorolaを公然と批判した。確かにMotorolaの業績は数年にわたって厳しい状態が続いたものの、最近は持ち直し始めている。2010年7月末に発表した第2四半期決算は、「Droid X」スマートフォンへの需要もあってアナリスト予測を上回る内容となった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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