Facebook Placesの影響--チェックインビジネスの岐路 - (page 3)

文:Caroline McCarthy(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年08月25日 07時30分

ライバル同士が近づきすぎて安心できない?

 実際に、Facebookが特に革新的なものを独自に開発することなく、Foursquareなどを「盗んだ」ように見えることに対して、デジタルエリートの多くは即座に落胆の声を上げた(あからさまな驚きの声はなかった)。このことは、圧倒的な力によって新興企業を効果的に抹殺するというMicrosoftの昔のやり方を想起させる。そして、Microsoftが2007年後半、Facebookに2億4000万ドルを投資したことも思い出させる。そのほかの者は(これも当然のごとく)プライバシーに関する懸念を強調し始めた。とりわけ、Facebookがユーザーに対して、友達を彼らに代わってチェックインできる機能を提供することが問題視されている。とはいえ、Placesの製品マネージャーであるMichael Sharon氏の説明によると、これによって騒動が巻き起こるのを防ぐ大規模なプライバシーコントロールがあるという。しかし、これでいつもの批判者たちの懸念を鎮めることはできないだろう。

 Facebookを頻繁に批判している米自由人権協会(ACLU)北カリフォルニア支部を代表して投稿されたブログ記事には、次のように説明されている。「Facebookはロケーションデータを即座にアプリケーションとConnectサイトに開放した。これは、あなたがPlacesを使い始めた瞬間に、あなたの友達のアプリケーションが、デフォルトであなたの直近のチェックインに関する情報にアクセスできるという可能性を示している。たとえアプリケーションがアクセスできる情報を制限する設定を既に実行している場合でも、それをもう一度実行すべきである。ロケーション情報をアプリケーションと共有するデフォルトの設定に戻っている可能性があるからだ」

 しかし、Facebookは迅速に普及させるために、この機能を無理矢理受け入れさせる必要があるかもしれない。世界中に5億人のメンバーを抱えるFacebookは、サードパーティーによるチェックインを囲い込んで、その上に独自のチェックインを提供している。Placesのローンチ時、そうしたサードパーティーにはFoursquareやGowalla、地元のレストランや店舗の批評サイトYelp、ロケーションベースのゲームサイトBooyahなどが含まれる。基本的なチェックイン機能がFacebookで利用できるようになったことで、FoursquareやGowallaのようなサービスは、単にユーザーが「チェックイン」できるようにするだけでなく、自らの製品にユーザーを誘導するために、追加機能やブランディングを開発することを余儀なくされるだろう(Foursquareの場合は地元のお勧め情報や「ゲームメカニックス」。Gowallaの場合は旅行向けの「パスポートスタンプ」)。言い換えると、それらはFacebook上で動作するアプリケーションになった。

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