Facebookはこのたび、新サービス「Facebook Questions」を限定ベータテストの形で正式にローンチした。同サービスは今春、未確認情報ながら、目ざとい一部の観測筋によって指摘されていた。これはウェブにとって、大きな意味を持つ可能性をはらんだサービスだ。
この新機能について発表したFacebookのブログ投稿では、「Facebook上では、毎日膨大な数のユーザーが友人に質問をしている。何かお勧めの新しい音楽はあるか、街一番のすしレストランはどこか、ピアノの弾き方を習うにはどうしたらいいか(といった質問だ)」と述べ、「この新たなアプリケーションでは、より広範な回答を得られるほか、さまざまなトピックに精通したユーザーから有益な情報を入手できる」と説明している。
Facebook Questionsの早期ベータを利用できるFacebookユーザーは全体の約1%で、その後、段階的に残りのユーザーにも公開され、最終的には5億人以上のユーザーすべてが利用可能になるという。Facebookユーザーは、新たに設けられた「question dashboard」(質問ダッシュボード)や、メンバーが最新の状況や写真を投稿できるプロフィール内の「publisher」(パブリッシャー)、または検索ボックスを通じて質問できる。ユーザーは、自分の質問をカテゴリのキーワードでタグ付けすることもでき、最終的には、これらのタグを使用し、Facebook上の関連するコミュニティーページに個々の質問を集約した「questions」(質問)タブが設けられるという。特に興味深いのは、Facebookで企業ブランドの「fan page」(ファンページ)が質問をしたり、他の質問に答えたりできるという点だ。これにより、企業は「対話型の」マーケティングや臨機応変な市場調査を実施する機会が得られる。
Facebookの関係者は筆者に対し、最終的には、Facebook Questions用のAPIが作られることも認めた。
これは、Facebookにとってこれまでで最も斬新な製品リリースの1つと言えるかもしれない。その理由は次の通りだ。まず、Facebookで質問をすると、世界に向けて質問をすることになる。また、質問はすべて完全に公開される。もともとログインを必要とし、通常のインターネットの世界からは隔離されるネットワーキングサービスとして始まったFacebookとしては、先ごろ激しい非難を浴びたプライバシーポリシーの改定よりさらに大きな方針転換となる。Facebookの関係者によると、すべての人に完全に公開され、非公開にするオプションがないFacebookの機能であるため、Facebookユーザーに対しては、初めて質問をする際に、公開設定について説明するポップアップウインドウが表示されるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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