グーグル対Facebook--ソーシャルウェブ戦線の行方 - (page 3)

文:Caroline McCarthy(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年08月13日 07時30分

Facebookによる攻撃

 一方のFacebookもGoogleの急所を突くという戦略を採用している。

 Facebookは7月、「Facebook Questions」を正式にローンチした。これは、ユーザーが文字通りあらゆるテーマについて質問し、回答を求めることができるQ&A製品だ(Googleがはるか昔の2006年、同社独自のQ&A製品である「Google Answers」という有料サービスを廃止していることに注意)。Facebook Questionsはいくつかの理由で、大胆なサービスである。まず、完全公開型で、質問と回答を友達リストなどに制限する方法が全くない。また、検索エンジンがFacebook Questionsのコンテンツをインデックス化できないように設計されている。Facebook Questionsは現在、限定ベータ段階にあるので、これは一時的な措置ではないかと推測する者もいた。しかし、Facebookは現在の状態を維持していく予定だと述べている。

 「将来的に検討するかもしれないが、現時点で質問と回答を検索エンジンに表示させる計画はない」。Facebook関係者のMeredith Chin氏は米CNETに対し、電子メールでこのように述べた。

 自分のプロフィールを検索エンジンの結果に表示させるオプションが初めてFacebookユーザーに提供されたとき、シリコンバレーの新興企業の間で台頭してきた「人物検索」サイト群が全体的に打撃を受けた。そのころのFacebookは、ほかの多くのウェブ新興企業やパブリッシング企業と同様に、自社のコンテンツを検索エンジンクエリの上位に表示させてトラフィックを増やす必要に迫られていた。FacebookがGoogle検索クエリのフロントページの一番上にいなければ、ほかの誰かがそこに居座ることになる。そして、いずれにしろこうした活動はすべてGoogle自身の検索広告に利益をもたらす。

 特に、FacebookがFacebook Questionsをあえて検索エンジンに表示させないと決定したことは、ポーズのようなものだ。Facebookは検索エンジン(例えばGoogle)に対し、5億人のユーザーが定期的にFacebookを利用している今の状況で、トラフィックの流入元を検索エンジンに依存する必要はなくなったと告げているのである。Googleという名の補助輪が外れ、Facebook QuestionsはFacebook自体を検索クエリの目的地にする初めての機能になるかもしれない。

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